菊間千乃氏「娘としてはあまり強く言えなかった」親に運転免許の自主返納を促す難しさを吐露

AI要約

元フジテレビアナウンサーで弁護士の菊間千乃氏は、高齢になった親に運転免許の自主返納を促す難しさについて語った。

番組では高齢ドライバーによる事故の多発と免許返納の動きの伸び悩み、子から親への返納促しの難しさが取り上げられた。

菊間氏は父の免許返納経験を通じて、家族間での促し方の難しさや親の複雑な心情に触れながら、一家の経験を共有した。

菊間千乃氏「娘としてはあまり強く言えなかった」親に運転免許の自主返納を促す難しさを吐露

 元フジテレビアナウンサーで弁護士の菊間千乃氏は11日、テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜午前8時)に出演し、高齢になった親に運転免許の自主返納を促した経験を明かし、その難しさについても言及した。

 番組ではこの日、高齢ドライバーによる事故が多発している反面、免許返納の動きが伸び悩んでいることや、子から親に返納を促す際に「攻防」が起きるケースなどを紹介しながら特集した。

 菊間氏は、東京・八王子実践高バレーボール部の監督を55年務めた名将の父、菊間崇祠(たかし)さん(90)の免許返納について、経験談を言及。「うちは70代で返納した。父が事故を起こしたので、どなたにもけがはさせなかったからよかったじゃない、これで本当にやめないと、ということを言った」と明かした。「自分で事故をするとさすがに…ということで返納しましたが、そういうことがないとなかなか。(強く言うと)家族の関係が険悪になるので、あまり強くは言えない」と複雑な心境を語った。

 「娘としてはあまり、強く言えない」と振り返りつつ「事故を起こした時は、ものすごく強く言った。その前にも言ったし、ニュースがあるときに引き合いに出して『こういうことがあるから、うちもそろそろ』と言うんだけど、聞いていないふりみたいなことをされると、それ以上は強くは言えなかった」と、促し方の難しさについて語った。

 一方、元テレビ朝日社員の玉川徹氏は「うちは強くは言わなかった。逆効果かなと思ったから」と語った。宮城県の実家周辺では「車がないと厳しい」としつつ「本人が気付かないとだめ。いっしょに車に乗っている時に『今気付いた?』という話をして、ちょっと(判断が)遅れたようなことがあったりするのを本人が自覚することでしか(自主返納は)無理ではないか」と私見を述べた。

 「父が運転している時には、近くの駅まで迎えに来てもらっていたりした。そういう時にうまく言ったりして、それでも返納まで3年かかった」と振り返った。父親は免許返納後に「さみしい」と口にしていたといい「車は人間の能力を拡張するものだといわれる。自分が獲得した能力を明け渡すことへのさみしさなんですよね」と、親の心情を思いやるように語った。