京都府福知山市で11年ぶり花火大会…屋台爆発事故以来、8月11日打ち上げ「万全の安全地策で」

AI要約

福知山市で行われる大規模な花火大会が復活することになった。京都府福知山市の花火大会屋台爆発事故後、市内での開催が中止されていたが、8月11日に再開される。

市長は消極姿勢を示していたが、一般社団法人と市内商店街が主催団体を結成し、市の後援を得て開催が決定した。

安全対策を重視し、露店の販売場所や雑踏対策など、万全の準備が行われる予定。

 京都府福知山市の花火大会屋台爆発事故以降、市内で開催されていなかった大規模な花火大会が、8月11日に行われることになった。一般社団法人などでつくる「福知山HANABI実行委員会」が主催し、市は後援する。(加藤律郎)

 大橋一夫市長は5月、主催や共催など市が主体的に開催することには消極姿勢を示したが、主催する団体から申請があれば今夏の開催は可能とした。市は開催条件を盛り込んだ「花火大会に関する市の考え方」をまとめていた。

 若手経営者らによる一般社団法人「DOKKOISE(ドッコイセ)」と福知山観光協会、市内3商店街が実行委をつくり、5月末に市に後援を申請。市は、主催者側の計画書の内容が市の考え方に沿っているかを審査し、一定の評価ができると判断。12日、後援を承認すると発表した。

 実行委の計画書によると、「第1回 福知山HANABI2024」として、8月11日午後8時から約20分間で約2000発を打ち上げる。露店は地域の業者に限定し、出店場所は花火の観覧会場の由良川河川敷ではなく、近くの御霊公園に集約する。雑踏対策では由良川河畔にかかる音無瀬橋周辺を封鎖し、警備員ら約260人を配置し、看板などを設置するとしている。

 市は今後、福知山署や市消防本部などと調整し、助言や指導を行っていく。大橋市長は「万全の安全対策をして、事故やトラブルのない花火大会が実施され、地域の活性化につながることを期待したい」と話した。

 実行委の奥田友昭委員長(43)は「事故で犠牲になったご遺族の思いも考え、責任をもって準備してきた」と話している。

 ◆花火大会屋台爆発事故=2013年8月15日夜、福知山市の由良川沿いの花火大会会場で、屋台店主が自家発電機にガソリンを給油しようと携行缶の蓋を開けた際、ガソリンが噴出して爆発。小学5年男児(当時)ら3人が死亡、54人が重軽傷を負った。店主は14年、業務上過失致死傷罪で禁錮5年の実刑判決が確定した。