「ミスは一つもなかった」英国人気番組で決勝進出した日本人グループの素顔 縄跳び「ダブルダッチ」で会場沸かす

AI要約

松本市出身の大学生2人が英国の人気テレビ番組に出演し、ダブルダッチのパフォーマンスで注目を集めた。

ダブルダッチは縄を回す人の存在が重要で、ミスを回避するために正確な技術が求められる。

海外でも人気が高まり、2人はプロのパフォーマーとして活躍する意向を示している。

「ミスは一つもなかった」英国人気番組で決勝進出した日本人グループの素顔 縄跳び「ダブルダッチ」で会場沸かす

 2本の縄を使って技を見せる縄跳び「ダブルダッチ」のグループ「HARIBOW(ハリボー)」の一員として、ともに松本市出身で都内の大学生、海野鷹幸(うんのたかゆき)さん(24)と加藤周平さん(22)が活躍している。ハリボーは今月上旬に英国の人気テレビ・オーディション番組「ブリテンズ・ゴット・タレント(BGT)」で音楽に合わせてダンスをしながらのパフォーマンスを披露。観客から高い評価を受けて決勝に進出し、優勝こそ逃したが会場を沸かせた。2人はダブルダッチの魅力を広めようとさらなる飛躍を誓っている。

 海野さんは松本深志高校(松本市)のダブルダッチ部へ入部して競技を始めた。加藤さんは中学3年生のときに、海野さんのパフォーマンスを見て、興味を持ち進学した松本第一高校(松本市)の同好会に入った。2人は別々の大学に進学後、同じダブルダッチサークルで活動。2020年、他の仲間とともにハリボーを結成し、国内外の大会で優勝するなど実力を磨いた。

 BGTへは番組側からのオファーを受けて5人で出演。予選で観客が選ぶ「オーディエンスゴールデンブザー」を獲得して進んだ準決勝を勝ち上がり決勝へ。華麗なステップや「バク転」「バク宙」をしながら縄を跳び会場を盛り上げたが、優勝にあと一歩届かなかった。2人は「予選から決勝までミスは一つもなかった。特に準決勝が一番熱かった」と振り返った。

 ダブルダッチは、ミスをせず披露することが難しく、跳ぶ人が目立つが縄を回す人の存在が重要という。多少跳ぶ位置がずれても縄を正確に操ることでミスを回避できる。海野さんは「地味だが縄を回す人がうまくないとミスに直結する」と説明する。加藤さんは「ダブルダッチは究極のチームスポーツ」とし、「ミスをせずにパフォーマンスしきったときの達成感が魅力的」と話す。

 番組のパフォーマンスの動画はハリボーの公式ユーチューブサイトで約31万回再生されるほどの人気になっている。海野さんは「海外でもダブルダッチが盛り上がることが分かった。今後はプロのパフォーマーとして頑張っていきたい」。加藤さんは「部活でやっていても高校を卒業したら辞めてしまう人もいる。卒業後も続ける人が増えてほしい」と話している。