「自民の巻き添えを食うわけにはいかない」…公明党、批判的な姿勢強める

AI要約

公明党が、自民党に批判的な姿勢を示している理由や背景について述べられている。公明党が自民党との距離を取り始めた背景や次期選挙における対応も明らかにされている。

公明党と自民党との関係に不信感が広がっており、政治資金規正法改正案をめぐる修正協議での対立や公明党の自民党への苦言が述べられている。

公明党が次期衆院選や地方選挙に向けて自民党との連携や対応を見直し、沖縄県議選の投開票を控えていることが示されている。

 公明党が、自民党への批判的な姿勢を強めている。「政治とカネ」の問題で世論の厳しい目を注がれる自民と同一視されれば、次期衆院選や地方選挙に悪影響が及ぶとの危機感を募らせているためだ。政治資金規正法改正案を巡る修正協議で、自民幹部から「脅し」とも取れる発言が出たことも、公明の不信感を増幅させている。

 「与党だから公明もあおりを受ける面があり、厳しく(自民に)申し上げる」

 公明の山口代表は12日のラジオ日本の番組でこう述べ、自民への苦言を繰り返す理由を説明した。同日の参院議員総会では、公明の要求を反映した自民の政治資金規正法改正案に触れ、「国民の信頼を取り戻す努力をしていくことにしたい」と呼びかけた。

 山口氏は9日には那覇市での街頭演説で、「自民がなかなか(同法改正の)具体策を出さず、グズグズしているから、補欠選挙、知事選、どんどん負け続けた」と指摘した。赤羽一嘉・幹事長代行も11日配信のラジオNIKKEIの番組で「岸田首相の答弁は淡々としている。国民に首相の思いが届いていない。とても解散・総選挙ができる状況ではない」と語り、首相の指導力に疑問を呈した。

 公明が自民と距離を取ろうと躍起なのは、各種選挙で「与党」として評価を受ければ、厳しい結果になりかねないためだ。公明は東京都知事選では自民とともに小池百合子知事を支援する方針で足並みをそろえるが、5月の静岡県知事選では早々に自主投票を決めた。

 次期衆院選は秋以降となる見通しだが、16日には公明が重視する沖縄県議選の投開票が控え、公明は擁立した4人の全員当選を目指している。公明幹部は「自民の巻き添えを食うわけにはいかない」と漏らす。

 公明側は、自民執行部の一部に対するわだかまりも抱えている。公明関係者によると、政治資金パーティー券購入者の公開基準額を巡る自公間の交渉では、自民幹部が「連立解消」の可能性をちらつかせ、公明に譲歩を迫ることがあった。