鹿児島県警相次ぐ不祥事「言語道断」「風通しが悪いのでは」「早く汚点を返上を」…県議から批判

AI要約

鹿児島県警で相次いだ不祥事について、県議会総務警察委員会が開かれた。議員から事案の解明を求める声が上がった。

逮捕された前生活安全部長が不正行為を認め、本部長の関与を示唆。本部長は否定し、捜査の進展を待つ姿勢を示した。

県公安委員会からの要請もあり、県警は事案の解明と業務遂行の両立を目指す姿勢を見せている。

 11日に開かれた鹿児島県議会総務警察委員会。県警の相次ぐ不祥事に対し、出席した議員からは、事案の解明を強く求める声が相次いだ。(小林未南、渡部優斗)

 「県民の安全安心を守るべき警察が、ご迷惑をおかけしていることを誠に申し訳なく思う」。県警の野川明輝本部長は陳謝した。

 国家公務員法(守秘義務)違反の疑いで逮捕された県警の前生活安全部長・本田尚志容疑者(60)は、5日に開かれた勾留理由開示手続きで容疑を認めた。その際、県警枕崎署員が5月に逮捕された盗撮事件に触れ、野川本部長から「最後のチャンスをやろう」「泳がせよう」と言われ、「本部長指揮の印鑑を押さなかった」と述べた。

 この主張について、野川本部長は「前生活安全部長から伺いがなされたとの事実は確認されていない」とした上で、「私が隠蔽を意図して指示を行ったことは一切ありません」としっかりとした口調で答えた。

 本田容疑者の主張については、捜査の中で確認を進めるとともに、「捜査が終結した際には、これまで確認された事項のうち、話せることはしっかり説明させていただきたい」と語った。

 また、今月10日付で県公安委員会から「事案の解明に尽力すると共に、本来の警察業務の遂行に支障が出ることのないよう万全を期することを求める」との内容の文書を受けたことを明らかにした。

 総務警察委員会では、相次ぐ県警の不祥事に対して県議から「言語道断」「(県警組織の)風通しが悪いのでは」などと厳しい指摘も。「早く汚点を返上する取り組みを強く求める」「全容の解明に全力を尽くしてほしい」との意見も出た。