バケツに貼り紙「社長へ」 爆発物ではないと判明 専門家「液体で有害ガス発生か」・大阪府警

AI要約

松原市のゴルフ練習場でバケツが爆発し、従業員がやけどを負った事件が発生。

バケツは液体を含んでいたが、爆発物ではなかったと判明。

従業員は爆発時に熱風が出たと証言、府警は事故原因を調査中。

 大阪府松原市のゴルフ練習場で「バケツが爆発した」と通報があり、従業員がやけどを負った事件で、バケツに「社長へ よろしければお使いください」などと書かれた紙が貼られていたことが7日、捜査関係者への取材で分かった。

 バケツの中身は液体だが、爆発物ではなかったといい、府警は液体の成分や、バケツが置かれた経緯を詳しく調べる。

 捜査関係者によると、バケツは高さ約70センチ、容量130リットルのプラスチック製。ふたと本体を固定して密閉するための取っ手があった。側面にはペットボトルなどが粘着テープで取り付けられていた。バケツの中身や付属物を調べたところ、火薬を使った爆発物ではないことが分かった。可燃性のガスも検出されなかった。

 一方、やけどを負った従業員は、社長に見せるためバケツをトラックの荷台に積み込んだ際、「爆発して、熱風が出た」と話しており、府警は原因を慎重に調べている。

 銃器や火薬に詳しい評論家の津田哲也氏は、熱や衝撃に弱いプラスチック製のバケツが原形をとどめていることから、火薬を使ったものではないと指摘。「側面の付属物に入った液体と、バケツの中の液体が混ざることで有害な塩素ガスなどが発生する構造だったのではないか」との見方を示し、「取っ手付きのふたで密閉された状態なら、ガスが発生すると圧力が高まり、ふたが勢いよく外れて爆発のように感じた可能性はある」と話した。