「婚約者」から金銭詐取未遂容疑 「監禁された」とうそ、既婚男逮捕 複数人被害、同様手口で生計か・警視庁

AI要約

30代の女性が既婚者であることを隠して「婚約」した男性に監禁され、金をだまし取られる事件が発生した。警視庁大崎署が逮捕した無職の西村祐一容疑者(45)は容疑を認めており、女性に数百万円を渡させたとされる。

女性から110番通報を受けた大崎署が捜査を開始し、西村容疑者の自宅で逮捕。西村容疑者は金に困っていたことを理由に女性を騙し、生活費を得ようとしていた。女性は信じて金を渡し続けたが、婚約は実現しなかった。

事件は2022年に男女が出会い、交際が始まったことから始まり、女性は精神的な支えとして男性を信じていた。だが、男性の真意は金銭的な援助であり、女性は被害を訴えている。

 既婚者であることを隠して「婚約」した30代の女性に「監禁された」とうそをつき、金をだまし取ろうとしたとして、警視庁大崎署は6日までに、詐欺未遂容疑で、北海道函館市の無職西村祐一容疑者(45)を逮捕した。

 「間違いありません」と容疑を認めている。

 女性は約2年間で計数百万円を渡していた。他にも複数人が同様の被害を訴えており、同署は西村容疑者がだまし取った金で生計を立てていたとみて調べている。

 逮捕容疑は5月16日午前10時~11時半ごろ、ヤミ金業者に監禁されたと偽り、結婚を約束した30代女性にLINEで「捕まって車の中にいる。多分渋谷。返済しないと解放してもらえない」などと送信。その後、ヤミ金業者を名乗り、「婚約者(なら)責任かぶるしかない。25万円、口座に入れて」などと送信し、金を要求した疑い。

 女性からの110番を受け、大崎署が監禁事件として捜査に乗り出したところ、同日夜、函館市内の自宅で妻や生後半年の子どもと一緒にいる西村容疑者を発見した。

 西村容疑者は「金に困っていた。女性にうそをつき、生活費を援助してもらっていた」と話したという。

 西村容疑者と女性は2022年5月ごろに知り合い、交際を始めた。同7月ごろから「コロナ禍で仕事ができなくなった」「入院中に財布を落とした」などと金を要求。23年夏ごろには「婚約」し、一緒に暮らすという話も出ていた。

 女性は大崎署に対し「結婚できると信じて疑わず、金を渡していた」「精神的な支えだった」と説明しているという。