山崎隆之八段、初戴冠へ「記憶に残るシリーズに」 〝うっかりミス〟も味方に今年度7戦全勝「藤井棋聖を焦らせて困らせたい」/将棋

AI要約

藤井聡太棋聖と山崎隆之八段の対局が始まる。山崎八段は15年ぶりのタイトル戦挑戦。

山崎八段は最後の大舞台に強い意気込みを見せる一方、藤井棋聖はファンの応援に驚く。

藤井棋聖は圧倒的な強さを持つが、山崎八段は焦らせて困らせることを目指す。

山崎隆之八段、初戴冠へ「記憶に残るシリーズに」 〝うっかりミス〟も味方に今年度7戦全勝「藤井棋聖を焦らせて困らせたい」/将棋

将棋の藤井聡太棋聖(21)=8冠=が山崎隆之八段(43)と対局する「ヒューリック杯第95期棋聖戦五番勝負」(主催・産経新聞社など、特別協賛・ヒューリック)が6日、千葉県木更津市の龍宮城スパホテル三日月で開幕する。両者は5日、現地での検分後に主催者の取材に対応。藤井棋聖は5連覇で「永世棋聖」の資格獲得、山崎八段は初タイトル奪取に向けて意気込みなどを語った。

山崎八段のタイトル戦挑戦は2009年の王座戦で羽生善治九段(53)に敗れて以来2度目。タイトル戦で15年ぶりのブランクは史上2番目の長さとなる。

4月22日の挑戦者決定戦で勝利した際は「(状況が)悪くなったときにのびのび指すのが自分の将棋」と説明。今回の挑戦を「最後の大舞台」と強調し、「ここ数年は勝率5割ギリギリが続き、この勝率で(タイトル戦の)大舞台に立てることで相当の運を使い果たした」と付け加えていた。

一方、今年度は7勝全勝と好調。この日は要因を「1局でうっかりミスも多いが、それで相手が(混乱して)慎重になって勝ちにつながったり。歯車が有利に回っていて、棋士人生の中で非常に不思議な期間」と認識していた。

藤井棋聖については「ファンの歓声がすごくてびっくりした」と人気に圧倒された様子。対局では「圧倒的に強い藤井棋聖を焦らせて困らせたい。そうすることが自分にとって一番楽しいし、強く記憶に残るシリーズにしたい」と決意表明すすると、「検分でトイレの場所を確認するのを忘れた」と持ち味の〝うっかり〟で場を和ませた。