〔NY外為〕円、156円台後半(31日朝)

AI要約

米外国為替市場では、円相場が1ドル=156円台後半で推移。米インフレ指標が予想に横ばいであったことで円買い・ドル売りが優勢となった。

4月の米PCE物価指数は前年同月比2.7%上昇、予想に一致。インフレの上昇懸念が後退し、円買いが強まる。

日本の財務省が9兆7885億円の為替介入を実施。介入後も日米金利差の拡大に変化なし。ユーロは対ドルで強含み。

 【ニューヨーク時事】週末31日午前のニューヨーク外国為替市場では、米インフレ関連指標が懸念されたほど上昇しなかったことで円買い・ドル売りが優勢となり、円相場は1ドル=156円台後半で推移している。午前9時現在は156円80~90銭と、前日午後5時(156円77~87銭)比03銭の円安・ドル高。

 米商務省が31日発表した4月の米個人消費支出(PCE)物価指数は、前年同月比2.7%上昇と、伸び率は前月から横ばいとなり市場予想(ロイター通信調べ)と一致した。コアPCEも前年同月比2.8%上昇と予想通りだった。事前に警戒されていたほどインフレの上昇傾向が見られなかったことで米金融引き締めが長期化するとの観測が後退。米長期金利の低下に伴い、円買い・ドル売りが優勢となった。

 一方、日本の財務省は31日、外国為替市場で4月26日から5月29日までに計9兆7885億円の為替介入を実施したと発表した。介入規模は月次公表ベースで過去最大。介入が実施された後も日米金利差の拡大傾向に大きな変化はないとの見方は根強く、円の上値は限定的となっている。

 ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.0870~0880ドル(前日午後5時は1.0826~0836ドル)、対円では同170円60~70銭(同169円82~92銭)と、78銭の円安・ユーロ高。