自民2議員・平井卓也氏、福岡資麿氏も寄付控除で税優遇か 紀藤正樹弁護士《専門的かつ計画的な感が否めない》と指摘

AI要約

自民党国会議員が寄付控除を悪用し税優遇を受けていたことが次々と発覚している。

毎日新聞の報道によると、平井卓也広報本部長と福岡資麿参院政策審議会長も同様の手口で税優遇を受けていた疑いが浮上している。

事件の真相は政治資金規正法違反の疑いも含まれており、議員の故意の行為が疑われている。

自民2議員・平井卓也氏、福岡資麿氏も寄付控除で税優遇か 紀藤正樹弁護士《専門的かつ計画的な感が否めない》と指摘

 悪辣な手口を使っていた自民党国会議員がまた、毎日新聞のスクープ報道であぶりだされた。

 自身が代表を務める政党支部に寄付して所得税の優遇措置を受ける手法で、自民党派閥の政治資金パーティーでキックバックされた裏金を原資としていた菅家一郎元副復興相(69=衆院比例東北ブロック)や、稲田朋美幹事長代理(65=衆院福井1区=裏金支出は否定)がすでに毎日新聞の報道によって発覚している。

 さらに30日付の記事によると、新たに、平井卓也広報本部長(66=衆院香川1区)と福岡資麿参院政策審議会長(51=参院佐賀選挙区)も同様の手口で所得税の一部を控除される税優遇を受けていた疑いがあるという。

■裏金を自身の所得として「認識」し、政治資金規正法に違反(不記載)することを理解

 毎日新聞社会面には「今日の寄付控除悪用議員」といったコーナーが設けられても不思議ではないが、こうなると自民党が組織として寄付控除を積極的に悪用していた疑いも出てくる。紀藤正樹弁護士(63)もうX(旧ツイッター)にこう投稿している。

《"自民党派閥裏金事件"で裏金を受け取った議員の中には、裏金が自らの所得になる可能性を認識しつつ政治資金とし所得税があえてかからないように政党支部等に還流したともとれ、専門的かつ計画的な感が否めない。会計責任者が関与しないと難しい仕組みで徹底調査が必要ではないか》

 まさに指摘の通り。この寄付控除が意味するところは、裏金を自身の所得として「認識」していたこと、政治資金規正法に違反(不記載)することを「理解」していた疑いがあるということ。つまり、「派閥に指示されたので仕方なく裏金を作った」というレベルではなく、故意、確信犯だった可能性が出てくるわけだ。

■平井氏は過去のSNSで「この国は、知らなかったら、脱税も許されるのか?」と投稿

 みっともないのは平井氏だ。2009年に旧民主党の政治資金問題が発覚した時、平井氏はXでこう投稿していたからだ。

《「全て秘書の独断だった」と言って逃げ切れると思う感覚が異常。罪の認識がなさすぎるところが怖いですね》

《知ってるか知らないかは国税は考慮してくんないよ。故人献金に偽装しての贈与税脱税と見るのが普通》

《この国は、知らなかったら、脱税も許されるのか?》

《脱税は不正な利益ではないのか?》

 かっての自身の言葉を今こそ、よく噛み締めた方がいい。