車載電池、26~27年度に黒字化 楠見パナソニックHD社長

AI要約

パナソニックHDの楠見雄規社長が車載電池事業について語った。

業績の苦戦は日本の需要の低迷によるもので、EV化の進展を期待する。

車載電池は国の基幹産業として重要であり、政府支援を求める姿勢を示す。

 パナソニックホールディングス(HD)の楠見雄規社長は22日までに、時事通信などの取材に応じた。

 重点投資領域と位置付ける車載電池事業について、2026~27年度には米国政府からの補助金がなくても黒字化すると明らかにした。現在も「北米だけなら利益が出ている。日本の需要が復活すれば(黒字化は)成立する」と語った。

 パナソニックHDは、電気自動車(EV)用電池で大規模投資を行っている。車載電池事業は、米インフレ抑制法(IRA)により受け取る補助金を除くと、23年度が187億円の赤字。今年度も170億円の赤字を見込む。

 楠見氏は「業績に苦しんでいるのは、日本の需要がへこんだから」と説明しつつ、充電インフラが整えば「EV化は進んでいく」と強調。「ハイブリッド車(HV)だけ、またはプラグインハイブリッド車(PHV)だけの世の中になることはない」との考えを示した。

 楠見氏は「国として最後の基幹産業は自動車だ。これを今後支えていくのが車載電池」と指摘。産業への支援を政府にも働き掛けていく考えを示した。