マイクロソフト、世界的IT障害受けサミット開催 改善策協議

AI要約

今年7月にクラウドストライクのソフトウェア更新をきっかけに世界的なシステム障害が発生。交通網やテレビ放映など多くの分野に支障が出た。

マイクロソフトがサイバーセキュリティー対策のためのサミットを開催。システム障害に影響を受けた機器数なども明らかにされた。

大規模な会議ではセキュリティーソリューションの単一依存リスクなどについて議論された。

マイクロソフト、世界的IT障害受けサミット開催 改善策協議

[10日 ロイター] - 今年7月にサイバーセキュリティー企業クラウドストライクのソフトウェア更新をきっかけに世界的なシステム障害が発生し、交通網の混乱、テレビ放映の停止のほか、金融機関や医療サービスなど多くの分野で業務に支障が出た問題で、マイクロソフトが10日、サイバーセキュリティーシステムの改良に向けた対策を協議するサミットを開催した。

この障害ではウィンドウズ搭載機器850万台近くに影響が出た。今回のサミットはこの問題に対処する同社初の大規模な会議となった。

サミットはワシントン州レドモンドのマイクロソフト本社で行われた。

7月のシステム障害では、ITシステムやシステム内の1つのソフトがダウンした場合の緊急対応策を多くの企業が十分に準備していないとの懸念が浮上。アナリストは、セキュリティーソリューションをワンストップで提供する単一のベンダーに依存するリスクも露呈したと指摘している。

マイクロソフト幹部のデービッド・ウェストン氏はサミットで「ウィンドウズのセキュリティーエコシステムが一体となって、より安全で信頼性の高い世界を立ち上げる必要がある」と語った。同社がXへの投稿で明らかにした。

米デルタ航空はシステム障害により130万人の旅客が影響を受け、少なくとも5億ドルの費用が発生したと主張。マイクロソフトとクラウドストライクに対する法的措置を検討していることを明らかにしている。