アウディ、新型「Q5」発表 内燃エンジンモデル向けPPCプラットフォームをSUVに初採用

AI要約

新型Q5はPPCプラットフォームを初採用し、力強くダイナミックなエクステリアや快適なインテリアを特徴としている。

エクステリアはシャープなデザインとアクティブデジタルライトシグネチャーを採用し、ボディカラーは豊富なバリエーションで提供される。

パワートレーンは3種のMHEV plusハイブリッドを設定し、エンジンは2.0リッターTFSIやV型6気筒3.0リッターTFSIなどがラインアップされる。

アウディ、新型「Q5」発表 内燃エンジンモデル向けPPCプラットフォームをSUVに初採用

 独アウディは9月2日(現地時間)、プレミアムミッドサイズSUVの新型「Q5」を発表した。「Q5」および「SQ5」は、まず2025年第1四半期に欧州にて発売予定で、2024年9月から受注を開始。

 第3世代となる新型Q5は、内燃エンジンモデル向けで異なるセグメントにも展開を可能にするPPC(プレミアム・プラットフォーム・コンバッション)プラットフォームをSUVモデルとして初採用。PPCプラットフォームを採用するのは新型「A5」に続く2車種目で、アウディのSUVシリーズのリニューアルの先陣を切る。

■ 力強くダイナミックなシルエットを表現したエクステリア

 エクステリアは、引き締まった高いショルダーラインが力強いシルエットを形成し、フロントライトとテールランプをつなぎ、車両をより長く見せているのが特徴。サイドシルの上には、ホイールアーチ上からバンパーにつながる上昇するラインが走り、停車していてもダイナミックな印象を与えている。

 また、鋭く立体的なヘッドライトがシャープな印象を与え、フロントから自信に満ちたキャラクターを表現。下部にはセンサーが搭載された大型のエアインテークがあり、Q5の視覚的に安定したワイドなイメージを際立たせている。さらに、S lineのエクステリアは、マットなアンスラサイトクローム調のアクセントが施されたエアカーテンチューブなど、目を引くスポーティなボディコンポーネントが装備される。

 エクステリアは、「ベーシック」「アドバンストエクステリア」「S line」の3バージョンが用意されるほか、S lineエクステリアおよびSモデルは、フロントエアインテークが大きくL字を描くような空力ダクトにするなど、独自のデザインが採用され、リアディフューザーも一段とスポーティに仕上げられている。また、S lineエクステリアおよびSモデルには、「ブラックエクステリアパッケージ」も用意。アルミホイールは、エアロダイナミクスに最適化したオプションも含め、17インチ~21インチを設定。

 ヘッドライトは、15のセグメントが独自のアルゴリズムに沿って相互作用し点灯する「アクティブデジタルライトシグネチャー」を搭載。さらに車両全幅にわたる第二世代のデジタルOLEDコンビネーションリアライトは、合計266個のセグメントを持つ6つのデジタルOLEDパネルを備える。

 ライティングデザイン部門の責任者セザール ムンターダ(César Muntada)氏は、「新型Q5では、量産モデルにおいてライトの形状だけでなく、その全体的な動きもデザインしています。私たちのライティングデザインと新しいテクノロジーの調和により、Q5のライトはこれまで以上に生き生きとしています。私たちはライトシグネチャーに独自の個性を持たせ、デジタルな世界に独自の美学を同時に提供しています。アクティブデジタルライトシグネチャーによって、新型Q5は、アウディでしか見られないユニークなデザインと美学を継続しています」と語っている。

 ボディカラーは、全11色のカラーバリエーションを設定。「アルコナホワイト」のソリッドペイント仕上げのほか、メタリックペイント仕上げでは「グレイシャーホワイト」「ミトスブラック」「フロレットシルバー」「ナバーラブルー」「グレナディンレッド」「ディストリクトグリーン」、新色「タンボラグレー」を用意。また、Sモデル専用カラーとして、「ウルトラブルーメタリック」「デイトナグレーパールエフェクト」、新色「サキールゴールドメタリック」が設定されている。

■ 快適性と実用性を兼ね備えたインテリア

 インテリアは「ヒューマンセントリック」「視覚的な明快さ」「デジタルステージ」「マテリアルドリブンデザイン」の4つをコンセントに設計。センターコンソールとドアの一貫したデザインが、インテリアの調和を印象づけているほか、アルミ調の半円形で湾曲したデザインが、ドアとセンターコンソールのコントロールを囲み、その上昇するラインがQ5の堅牢でスポーティなSUVの哲学を強調。

 運転席には11.9インチのバーチャルコックピット、センターコンソールには14.5インチのMMIタッチディスプレイを搭載。また、助手席専用の10.9インチMMIパッセンジャーディスプレイも特別にオーダー可能とした。

 ドアからダッシュボード全体にソフトラップエレメントが広がり、ドアのファブリックパネルやアームレストと共に、居心地のよさと快適性を両立させた。またS lineは、ダイヤモンドパターンによるキルティングシート、ソフトラップ、ドアミラー、アームレストが、Kaskade(カスケード)やDinamica(ダイナミカ)といったサステナブルなリサイクル素材を採用している。

 リアシートは前後スライド、チルト(傾斜)機構を備え、シートを折りたたむと最大1473Lまで収容スペースが拡張できる。また、ラゲッジのトノカバーは、ラゲッジの床下に収納スペースがあり、さらなる荷物の収納スペースを拡張した際でも、カバーを安全に保管できるという。

 さらに、センターアームレスト下の収納スペースは先代モデルよりも大きくなったほか、サングラスやキーなど小物を収納する多数の小型収納エリア、15Wの充電パワーを持つフロントセンターコンソールの非接触充電トレイ、そしてUSB-Cポートは前部に2つ、後部に2つ備える。

■ パワートレーンは「48V MHEV plus」のハイブリッド3種を設定

 パワートレーンは、3種類のICE(内燃機関)と48Vの電気システムを採用した新しいMHEV plusシステムを用意。

 エントリーモデルのエンジンは、2.0リッターTFSIエンジンで、最高出力150kW(204PS)、最大トルク340Nmを発揮する、2WD(FF)が標準で、オプションでquattro四輪駆動システムも選択可能。

 中間グレードモデルは、2.0リッターTDIエンジンを搭載し、最高出力150kW(204PS)、最大トルク400Nmを発揮し、quattro四輪駆動システムのみの設定。

 上級グレードのSQ5は、シリーズのトップモデルとしてV型6気筒3.0リッターTFSIエンジンを採用。最高出力は270kW(367PS)、最大トルクは550Nmを発する。

 パワートレーンジェネレーター(PTG)は最高出力18kW(24PS)、最大トルク230Nmで駆動をサポート。また、バッテリは1.7kWh容量のリチウムイオンバッテリを搭載。モデルライフサイクルの後半には、大容量バッテリと外部充電オプションを備えたPHEV(プラグインハイブリッド)もラインアップに加わる予定という。