「北海道をマイカーで旅したい!」快適なカーフェリーでトラベル! どんなルートが最適? 非日常を楽しむ船旅とは

AI要約

複数のカーフェリールートを比較しつつ、北海道へのマイカー旅行について紹介。

船室の様子や乗船時の手続き、設備について詳細に解説。

八戸~苫小牧ルートを選択した理由や船内の過ごし方などを述べる。

「北海道をマイカーで旅したい!」快適なカーフェリーでトラベル! どんなルートが最適? 非日常を楽しむ船旅とは

 昨今の車中泊ブームもあいまってマイカーで北海道に行く方も多くなっていると思います。北海道へマイカーを持って行くためにはカーフェリーに乗る必要があります。

 2024年8月現在、主なカーフェリーの選択肢としては

青森~函館

大間~函館

の近距離フェリー

八戸~苫小牧

仙台~苫小牧

大洗~苫小牧

名古屋~苫小牧

の太平洋ルートの長距離フェリー

秋田~苫小牧

敦賀~苫小牧

新潟~小樽

舞鶴~小樽

の日本海ルートの長距離フェリー

があります。

 青函フェリーとして有名な青森~函館間は便数が豊富なのと、約4時間という短時間の乗船となります。函館や道南をメインに回るには良いかもしれません。

 大間~函館という路線もあります。こちらは1.5時間と乗船時間は短いのですが、1日2便しかないほか、青森県の下北半島にある大間まで走らないといけません。

 太平洋ルートの仙台~苫小牧は15時間20分、大洗~苫小牧は19時間の乗船時間です。

 日本海ルートの新潟~苫小牧は18時間、敦賀~苫小牧は19時間30分、同じく日本海ルートの新潟~小樽は18時間、舞鶴~小樽は20時間15分の乗船時間になります。

 それぞれ長時間の乗船になりますが、その分フェリーも大型になり部屋のバリエーションが豊富になるのと、レストランも用意されていることで、ご飯を食べながらの船旅も楽しめます。料金も長距離な分、若干高めになる傾向があります。

 到着地は苫小牧と小樽という道央から他の地域にも行きやすい都市に到着するので使い勝手も良さそうです。

 今回筆者が向かう目的地は帯広・十勝地方になるため、どのフェリーで行くか悩みましたが、八戸~苫小牧のシルバーフェリーを選択しました。

 しっかり休息できる時間を確保できることと、1日4便運行しており出発・到着時間を選ぶことができる。ということで選択してみました。

 東京から行くなら八戸まで走らなくてはならないため、その走行時間や高速道路料金なども考慮すると、仙台・大洗~苫小牧、または新潟~小樽のルートと料金や時間を考えても大差ないのかもしれません。

 しかし仙台・大洗~苫小牧や、新潟~小樽ルートは乗船客も多く、1日1便ということで予約が早くに埋まってしまうこともあります。

 自分が予約を取ろうとしたときには、乗船日が夏休み期間ということもありすでに予約が取りにくい状況でした。

 しかしながら八戸~苫小牧ルートは1日4便あることで、ある程度予約に余裕があり、希望の便が取れなくても1便ずらせばすんなり予約が取れました。

 ということで往路で予約したのは八戸港を17時30分に出航し、苫小牧港1時30分到着のシルバーブリーズです。

 八戸港に到着して窓口で受付または、自動チェックイン機でチェックインを行うと、部屋割りの番号などがプリントアウトされます。今回はインターネットで事前予約していたので、自動チェックイン機で番号を入力して簡単にチェックインできました。

 ちなみにチェックインは乗船90分前までに済ませるようHPに書かれていますので、17時30分の90分前、16時ごろまでにはチェックインをできるように旅程を組みましょう。

 チェックイン後は少し時間があるので、ターミナルのレストランで早めの夕飯にしても良いですし、船内で食べるようにご飯を購入してもいいでしょう。

 乗船時間も看板によって示されていましたがあくまでも目安であり、今回はトラックの乗船時間の合間を縫って予定より早めの乗船となりましたので、なるべくならクルマで待機していた方が良さそうです。

 また、船が出航すると車両には戻れませんので、船内で使うものは忘れずもって行きましょう。

●船室の様子はどんな感じ?

 部屋は特等室、1等室、2等寝台A、2等室、ドライバーズルームになっています。

 車両甲板にクルマを止めてエレベーターまたはエスカレーターでエントランスに上がるとスタッフが出迎えてくれて、チェックイン時にプリントされた紙で部屋の確認をします。

 今回は2等寝台Aを予約しました。個室になることで荷物の盗難対策になるだけでなく、プライベート空間も確保できるからです。

 荷物が少なく、プライベート空間もそこまで気にしないというのであれば、2等室のマットで寝るのも良いかもしれません。

 もっとしっかりとした部屋が欲しい、ペット同伴なのでペット室付きがいいとなれば1等室を予約するのも良いでしょう。

 特等室はトイレや浴室も完備し浴衣やタオル類、アメニティもあり、部屋の大きさも上級のビジネスホテルの部屋という感じです。

 1等室はトイレや浴室は付きませんがビジネスホテルの部屋という感じです。2等寝台Aはベッドと机のみのシンプルな部屋になりアメニティはつきません。2等室はいわゆる雑魚寝となります。

 展望浴室がそれぞれの船に用意されており、17時30分出航ということで、ちょうど夕陽が沈むところを見ながらお風呂に入ることもできました。浴室に関しては営業時間が決められているので、その時間を逃すと入れなくなりますので注意しましょう。

 特等と1等以外はタオル類は用意されていませんので、自分で用意しておく必要があります。寝る時の浴衣も同様です。

 8時間乗船しますがレストランはなく、冷凍食品の自動販売機がありますので、専用レンジ温めるとご飯が食べられます。

 エアコンの温度調整も館内一括になっているので、部屋ごとに調整はできませんが、それほど寒くもなくちょうど良い感じでした。それでも寒く感じるようならば、有料・枚数限定の貸し出し毛布もありますので、必要なら船内の受付に聞いてみましょう。

 2等寝台Aのベッドは85cm幅と2mの長さがあり必要にして十分の大きさです。ベッド下には空間もありキャリーケースを置くにも十分なスペースがあります。

 2等室では鍵付きのロッカーはありますが、キャリケースなどを置く場所はありませんので、自己管理が必須です。レディース専用の2等室なども用意されていますので女性も安心して利用できます。

 ベッドに寝てみるとエンジンの音や振動が伝わってきますが、全く寝られないほどではありません。

 波で揺れることもあります。当初枕がセットされていた向きで寝ていましたが、どうも波の揺れが体にあわず、逆の方が波の上下動にあっているように感じられ、わざと向きを変えてみました。こういうことができるのも2等寝台Aの個室ならではかもしれません。

 深夜1時30分に苫小牧港に到着するため、20時には船内も電気が暗くなり就寝モードです。しっかり寝ないと翌日の移動に支障をきたしますので、なるべく寝るようにした方が良いでしょう。

 1時過ぎに下船の準備が始まり、クルマで乗船した方向けに「そろそろ下船のため車両に行ってください」というアナウンスが流れます。

 トラックなどを降ろしたあと、マイカーに乗り苫小牧の街に降り立つこととなりました。8時間というあっという間のフェリー旅が終了です。