水産加工品の販売を手がける森山水産(鹿児島)が民事再生

AI要約

(有)森山水産は、民事再生法の適用を申請しました。主にブリ・ハマチの水産加工品の販売を行っていましたが、新型コロナウイルスの影響で業績が低迷し、借入金が膨らんだため、再生法の適用となりました。

創業以来長年の業歴を持ち、養殖業も手がけていました。売上高は2014年12月期に約14億6900万円だったが、新型コロナの影響で2022年12月期には約9億3000万円に落ち込み、2024年4月期には約11億3900万円に回復したものの最終欠損を計上しました。

負債は2024年4月末で39億3400万円です。

 (有)森山水産(TDB企業コード:890157701、資本金500万円、鹿児島県垂水市牛根麓9-4、登記面本店=鹿児島県垂水市牛根麓1306、代表森山良氏)は、8月28日に鹿児島地裁に民事再生法の適用を申請した。

 破産管財人は、西川精一弁護士(弁護士法人神戸綜合法律事務所、神戸市中央区江戸町96、電話078-333-8210)。

 当社は、1967年(昭和42年)創業、1994年(平成6年)1月に法人改組。ブリ・ハマチのフィレ・ロインなどの水産加工品の販売を主体とするほか、養殖業も手がけていた。長年の業歴を有するブリ・ハマチの養殖業者として地元での知名度は高く、養殖用生け簀(いけす)は115基を保有。主業となる水産加工品の販売については、自社で養殖したブリ・ハマチを原料にフィレ・ロインなどに加工。県外の水産加工業者・魚市場に加えて、スーパーストアや量販店の店頭で販売し、2014年12月期は年売上高約14億6900万円を計上していた。

 しかし、新型コロナウイルス感染拡大の影響から需要は低迷し、2022年12月期の年売上高は約9億3000万円まで落ち込んでいた。外食産業などでの需要増で2024年4月期(決算期変更)の年売上高は約11億3900万円に回復したものの、飼料高騰や加工コストが膨らみ約9億900万円の最終欠損を計上していた。この間、加工センターなどの設備投資を金融機関からの借入金で賄っていたため、業況と比べても借入金は膨らみ、返済条件の変更を申し出ていた。その後は業績も回復せず、新たな資金調達にも行き詰まり、今回の措置となった。

 負債は2024年4月末で39億3400万円。