ディズニーデートで「入園前のおにぎり」にドン引き… 旅行先での食事「満喫派vs節約派」の譲れない価値観のぶつかり合い
飲食費を節約するかどうかで意見が分かれる旅行者のエピソード。一方では飲食代をケチりたくない派、他方では名物や地元の味を楽しみたい派が存在し、予算や価値観の違いを感じさせる。
過去の旅行エピソードを振り返りながら、同行者との価値観の相違による意見の食い違いや、その結果について明かされる。
仲間内での飲食費の問題を解決するために、予め食に関する考え方を共有し、円滑な旅行を実現するための工夫が施される。
物価高、宿泊費の高騰などから、遊びや旅行にも以前よりお金がかかるようになった。旅は楽しみたいが、予算が限られている以上、少しでも節約したいというのも本音。どの費用を削減するかは人ぞれぞれだが、特に価値観が分かれやすいのは飲食費だ。旅行先で飲食費を節約したくない派と節約したい派、それぞれの言い分を聞いてみた。
アパレル関連企業で働く20代女性・Aさんは、以前交際していた男性と東京ディズニーリゾートに行った時のエピソードを振り返る。
「車で行ったのですが、到着すると彼は『園内では食べられないから、今のうちに食べちゃおう』と言って、コンビニで買ったおにぎりとサンドイッチをバックから取り出したんです。うわあ……と思いましたが、たしかに中で食べると高いのは事実。でも『自分はまだお腹が空いてないから』とごまかしました」
さらに昼時になると、男性はパーク外にある「ピックニックエリア」で“ディズニーピクニック”を提案してきたのだという。
「ピックニックエリアは入園料を払わなくても利用できるのに、わざわざ入園料を払って途中退場してピクニックする意味がわかりません。せっかくディズニーに来たんだから、高くてもディズニーならではのものを食べたかったのに、彼は『園内で食べると高いから、もったいないでしょ? その分おみやげを買ったほうがいいじゃん』という考え方でした」(Aさん)
結局Aさんが嫌がったことで、パーク内のお店を利用することになったが、そこでも彼との「溝」は埋まらなかった。
「彼は『こんなサイズでこの値段?』とか、『これを食べるならマクドナルドのほうが……』とかいちいち言うんです(笑)。私はせっかく来たんだから、奮発するところは奮発したいタイプだったので、価値観が合わないなと思いました。結局別れましたが」(Aさん)
IT企業勤務の30代女性・Bさんは“旅行で飲食費をケチりたくない派”。旅行の際、仲間内でもめないために対策を講じるようになったという。
「私は高いお金を払ってもいいから、名物やそこでしか食べられないものを食べたい。でも推し活を通して仲良くなった友人との旅行の際、宿泊する旅館で食事がセットのプランを予約しようとしたら、彼女はかたくなに素泊まりをしたいという。外の飲食店で何かおいしいものを食べたいわけでもなくて、単純に食費をかけたくない人でした。
友人は観光地や“聖地”へ行くことに重きを置いていて、飲食費も推しに関わるものならいくらでも出すけど、自分の食事は二の次だったんです」
それでも「互いの推しについて語るのは楽しかった」というBさん。旅行前に話し合いの場を設けることにした。
「ホテルは素泊まり。ただし『1食は現地のものを一緒に食べる』という約束をし、時には別行動をするようにしました。誰かと旅行に行く時は、事前に食にまつわる価値観を確認しておいた方がいいですね」(Bさん)