仕事を定時で終わらせる「すきま時間」活用術
タイムボックス方式で管理するスケジュールに生じる時間の隙間を有効活用する方法を紹介。
タイムポケットの使い方として、2分ルールの実践や大きなプロジェクトの小さなタスクに取り組む方法が提案されている。
タイムポケットを利用することで、生産性を向上させるために役立つアイデアを実践。
1日のスケジュールを、タイムボックス方式で管理していても、気がつくとスケジュールのあちこちに「時間の隙間」がランダムにできてしまうものです。
こうした時間の使い方を事前に考えておかないと、まったく無駄に過ごすことになってしまいます。
こうした「タイムポケット」をうまく生かして、生産性を最大限に高めるにはどうすればいいか、考えてみましょう。
タイムポケットとは、1日のなかにできる隙間時間のことです。
たとえば、1日の最初の45分をメールの処理に充てているとしましょう。メール処理を30分で完了できた日には、15分の空き時間ができます。これがタイムポケットです。
そのような、特に何の予定も入っていない時間を活用すれば、大きなプロジェクトを完成させるための有効な一歩となります。
なるべく休憩は増やしたほうがいいので、その時間はリラックスに充ててもいいでしょう。とはいえ、休憩時間はすでにスケジュールのあちこちに組み込んでいるはずです。
ということで、休む代わりにこのタイムポケットを、大きなプロジェクトのために使うことを考えてみましょう。
タイムポケットを有効活用するアイデアは、2つあります。
1. 「2分ルール」で簡単なタスクを消化
ちょっとした空き時間を使って何かを片づける1つの方法は、「2分ルール」の実践です。
この方法が役に立つのは、先述したメール処理の例のように、割り当てていた時間が終了する前にタスクを終え、突発的に空き時間が生じたときです。
2分ルールを実践するためには、2分で終えられる簡単なタスクをつねにリストアップしておきましょう。たとえば、ワークスペースに置き去りになっている食器を片付けたり、書類に必要事項を書き込んだりといったことです。タスクの重要度にこだわる必要はありません。
予想外の空き時間ができたときには、すぐにこのリストを確認し、そこから最初のタスクを選んで、片づけてしまいましょう。
1日を過ごすなかで、「2分間で完了できる簡単なタスク」をふと思いついたときは、それらもリストに書き加えていってください。そうしておけば、タスク切れにならず、思いがけず時間が空いたときに片づけることができます。
2. 「大きなプロジェクトの小さなタスク」に取り組む
タイムポケットを活用するもう1つの方法は、スケジュールに空き時間ができているのに気がついたら、それをうまく生かすことです。
ミーティングやタスクのあいだが15~20分空くことがあります。その間、単に暇つぶしするのはやめ、大きなプロジェクトのちょっとした作業に取り組みましょう。
そのためにいちばん役に立つのが、カンバンボードなどをつくっておくことです。要するに、大きなタスクを小さなタスクに小分けにして、取りかかりやすくしておくのです。
「大きなプロジェクトの小さなタスク」を、ぽっかり空いたタイムポケットにうまく組み込みましょう。そうすれば、1日を通じて、生産性と集中力を維持しやすくなります。
また、長期に及ぶ大型プロジェクトに取り組んでいるときの心理的負担も軽くなるはずです。何もかもを一気にやらず、作業を小分けにしておき、ほかにやることがないタイムポケットができたときに片付けるのです。
こうした場合もやはり、タイムボックス方式を活用して、明確な記録を取り、スケジュールを立てることをおすすめします。
そして、15~20分の空き時間ができたときは小さなタスクに取り組むことを、カレンダーにしっかり書き留めておきましょう。
──2023年12月13日の記事を再編集のうえ、再掲しています。
訳: ガリレオ