パッキングしてきた荷物が撤収時バッグに収まりきらない!? お悩み解決術【コバユリのキャンプツーリング入門】
バイクキャンプ歴20年の経験をもとに、バイク乗りエッセイストの小林夕里子が荷物の収納について考察。空気抜き、慌てないようにする、道具の配置を意識することがポイント。
荷物が元通りにまとまらない問題の原因として、空気を十分に抜いていない、慌てている、道具の配置を意識していない可能性がある。具体的な対策も提案されている。
ビギナーキャンパーからベテランまで役立つ情報を提供する小林夕里子。記事では荷物の収納に関する問題を指摘し、解決策を提示している。
こんにちは! バイク乗りエッセイストの“コバユリ”こと小林夕里子です。バイクキャンプ歴約20年の経験をもとに、キャンプビギナーからキャンプテクニックをおさらいしたい経験者まで、ライダーの皆様にお役立ち情報をお届けしています。
主宰するMOTOアウトドアブランドでキャンプイベントを主催して10年以上になります。私にとっては出会いの宝庫のようなイベントで(もちろん参加者のみなさんにとってもそうあってほしいと願って運営しています!)、初めてさんからベテランさんまで、様々なステージにいるバイクキャンパーさんとキャンプを楽しんできました。
そんな中で今も昔も変わらず見かけるのが、ビギナーさんの“積載してきた荷物がもと通りにまとまらない問題”。
来るときはバッグの中にスッキリ納まっていたのに帰りにはなぜかバッグがパンパン、あるいは入りきらないというケースです。
無理矢理ファスナーを閉めて今にも壊れそうになっているバッグや、荷物がシートの前方に向かって張り出してしまい窮屈そうに背中を反らせて帰っていくライダーさんを何度となく見てきました。
今回はその原因について考察し、解決策を提案します。身に覚えのある方はぜひ最後までごらんください。
文/Webikeプラス 小林 夕里子
元通りにならない荷物の中身を詳細にチェックしたことがあるわけではないのであくまで考察になりますが、テント設営講座で「撤収したテントがどうしても収納袋に収まらない」というお悩みに対応したことがある経験から、下記の3点は原因の一部として考えられると思っています。
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①空気を抜ききれていない
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撤収のコツはパッキングの際にひとつひとつの道具の“空気をできるだけ抜く”こと。例えば寝袋やエアーマットを畳むときや、着用済みの衣服をまとめるときです。「このくらいはいいかな」の積み重ねがけっこうな嵩張りになるものです。
空気を抜き切るコツとしてはふかふかした草原サイトや、デコボコした砂利サイトなど安定しない床の上で雑に作業しないこと。
できるならば固く平らで効率的に圧をかけられるところで丁寧に空気を抜きながら片づけることをお勧めします。
レジャーシートを持っていると、適当なところを探して作業できて便利です。
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②慌てている
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撤収はチェックアウト時間から逆算して始めるわけですが、キャンプを始めたばかりの頃は撤収にかかる時間がまだ不安定で遅れてはいけないと緊張するあまり無駄に慌ててしまう人も。そうなると、入念に空気を抜きながらなんてやっていられなくなりますよね。
家でパッキングしたときはもっと心に余裕があったはずなので、そのくらいの気持ちに立ち返って撤収することをお勧めします。
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③道具を所定の位置に戻していない
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キャンプも回を重ねるにつれ「このバッグにはこの順序で詰めると無駄がなくきれいに収まる」という配置ができ上がってくるものなのですが、そう意識して取り組まないとモノの所定の位置が決まらず、いつまで経ってもパッキングに時間がかかってしまいます。
慣れないうちは出発前にバッグやボックスの中の写真を撮っておくなどするのも有効でしょう。
所定の位置はわかっているのに帰るときになると元通りに詰められず、例えば来るときはダッフルバッグの中に入っていたものを帰るときは振り分けバッグの中に入れるということをやっていると、今度は振り分けバッグの口が閉まらなくなったり、帰りにお土産を持ち帰るスペースがなくなってしまったなど、悲しいしわ寄せがくるものです。落ち着いて今一度空気が抜けているか確認してみてください。