狙うは時速400キロ超え!? 1817馬力エンジン搭載の“世界最速”量産ハイパーカー ヴェノム「F5」に登場した限定車がスゴい

AI要約

ヘネシーは、ヴェノムF5をベースにしたステルスシリーズを初公開。サーキット走行に焦点を当てたレボリューションモデルで、完璧なカーボンファイバー製ボディやシャシが特徴。

ステルスシリーズはモントレーカーウイークでデビューし完売。車両価格は300万ドルを超えており、ラップ記録を更新し最速のハイパーカーとして評価される。

ヘネシーは、最高速300mphオーバーを目指しエンジニアリングに取り組んでおり、既に生産車の最速記録を達成。ヴェノムF5の設計や組み立ては本社で行われており、世界中の顧客に向け出荷している。

狙うは時速400キロ超え!? 1817馬力エンジン搭載の“世界最速”量産ハイパーカー ヴェノム「F5」に登場した限定車がスゴい

 米国テキサス州にあるハイパーカーメーカー、ヴェノムは、同社の「ヴェノムF5」をベースにした限定モデル「ステルスシリーズ」を世界初公開しました。

 日本ではスーパーカーマニアでないと知っている人は少ないかもしれませんが、「ヘネシー(HENNESSEY)スペシャルビークル(以下、ヘネシー)」は、米国テキサス州に拠点を置くハイパーカーメーカーです。

 同社が送り出すハイパーカー「ヴェノム(VENOM)F5」の限定モデルとして、ステルス シリーズがモントレー・カーウイークで公開されました。

 ステルス シリーズはサーキット走行に焦点を当てたレボリューション(変革)モデルで、ヴェノムF5をベースにしています。

 ボディパネルにはカーボンファイバーを採用していますが、剥き出しのカーボンファイバー部分がノーズ先端の「H」マークからフロントウインドーに合わせて広がり、ルーフからリアセクションに向かって狭くなっていきます。

 そのリアセクションには、1817馬力を発生する6.6リッターの「フューリー」ツインターボエンジンがミッドシップ搭載されています。テールエンドには、クワッド エキゾーストエンドが見えます。

 ステルス シリーズは、完璧なカーボンファイバー製ボディとシャシを作成するためだけで、約2350もの工数(人数×時間)を必要とし、さらに複雑な塗装処理で650~750の工数を必要とします。

 ボディやシャシの作成、パネルの塗装、内装の装飾などは、すべて手作業で行われています。これら最高級の素材使用から、塗料、カラーリングまで、ヘネシーのデザインチームが細部まで考慮しています。

 ヘネシーは、カリフォルニア州で開催されているモントレー・カーウイーク中の8月16日、クエイルでヴェノムF5 ステルスシリーズ3台をデビューさせました。

 1台はレボリューション ロードスター、もう1台はレボリューション クーペ、そして3台目はより過激なレボリューション クーペです。

 このクルマには、全幅いっぱいのワイドなカーボンファイバー製リアウイング、ルーフにマウントされたエアスクープ、大型化されたフロントスプリッターやリアディフューザーが備わっています。

 じつは、このステルス シリーズはモントレー・カーウイークで公開される前に完売されていました。

 顧客は非公開ですが、各車の車両価格は300万ドル(1ドル=150円として4億5000万円)を超えているはずです。

 2024年3月、レボリューション クーペはテキサス州にあるサーキット・オブ・ジ・アメリカズで、2分10秒90という市販車の最速ラップ記録を樹立しました。ヴェノム F5は「アメリカのハイパーカー」としての地位を確立したのです。

 現在、ヘネシーはヴェノム F5の開発中に達成された最高速271.6mph(約434.6km/h)をベースに、最高速の300mph(約480km/h)オーバーにエンジニアリングの焦点を向けています。すでにスタンディングハーフマイル(約800m)では、221.92mph(約355km/h)を達成し、生産車の世界速度記録を樹立しています。

 ヴェノム F5の設計や組み立ては、テキサス州シーリーのCOTAサーキットから100マイルほどのところにある、ヘネシー本社で行われています。

 ヘネシーではすでに24台のヴェノム F5クーペ、ロードスター、レボリューションモデルを米国や世界中の顧客に送り出しています。2025年までには、さらに16台の注文に対応する予定です。