「気持ち悪い…」「マックもAIかよ」マクドナルドの「AI広告」が炎上。「お~いお茶」や「AQUOS」は許されたのに…なぜ人はAIに嫌悪感を抱くのか検証してみた

AI要約

日本マクドナルドのAI広告が批判を浴びている。

AIを活用した広告制作には賛否両論がある。

広告表現の制作にAIを活用する事例が増えている。

批判を受けたり好意的に受け入れられたりする事例が存在する。

AI広告が批判を受ける理由や要因について検証が必要。

クオリティや人間に近い人工物への嫌悪感が影響する可能性がある。

「気持ち悪い…」「マックもAIかよ」マクドナルドの「AI広告」が炎上。「お~いお茶」や「AQUOS」は許されたのに…なぜ人はAIに嫌悪感を抱くのか検証してみた

 8月17日に日本マクドナルドが公式X(旧Twitter)上にアップした、マックフライポテトのプロモーション動画が批判を浴びている。

 この動画は、生成AI(人工知能)を活用して制作されたものだが、X上では、「気持ち悪い」「買う気がしなくなった」といった批判がされている。動画への批判を扱ったネット記事に関しても、そのコメント欄には同様な意見が多く、擁護的な意見は少数だ。

 広告の業務にAIを活用するのは、いまや一般的になっている。その活用方法には、大きく2つの方向がある。

1. データを活用した業務の効率化

2. 広告表現の制作

 前者に関しては、個人情報の活用に関して批判されることはあるものの、インターネット広告を中心にすでに活用は一般化しているし、広く受け入れられてもいる。

【写真】「指が6本」不自然な美少女?  「不気味」と批判されたマクドナルドの“AI広告”を見る

■最近、批判が起きたAI広告

 最近批判を浴びているのが後者のケースだが、広告表現の制作に生成AIを活用している事例も、すでにいくつも存在する。今回のマクドナルドのケースのように、批判を受けることもあるが、好意的に受け入れられる場合も多い。

 最近の主な事例としては、下記が挙げられる。

<批判を受けなかった事例>

・伊藤園「お~いお茶 カテキン緑茶」(テレビCM)

・大日本除虫菊「キンチョール「ヤング向け映像」篇」(テレビCM)

・シャープ「AQUOS」(テレビCM)

・マッチングアプリ「オタ恋」(インターネット広告)

<批判を受けた事例>

・映画レビューサイト「Filmarks」(動画広告)

・米GoogleのAI「Gemini」(パリ五輪向けテレビCM)

・米トイザらス(動画広告)

 同じAIに寄る広告でも、人びとから受け入れられる表現と、批判を受ける表現が生じてしまうのはなぜなのだろうか? 

 上に挙げた事例も読み解きつつ、その要因を解明してみたい。

■なぜマクドナルドの広告は叩かれた? 

 AIによって生成された広告への批判的な意見として、下記のようなものが挙げられる。

1. 表現(映像・画像)のクオリティに関する批判(「不自然」「人工的」等)

2.「不気味の谷現象」(人間に近い“人工物”への嫌悪感)