ボーイングが開発中の「世界一長~い旅客機」客室も規格外!? ANA現主力機の進化系…その全貌とは

AI要約

 ボーイングの新型旅客機「777X」は、2020年に初飛行し、2025年の就航に向け各種テストが行われている。名を引き継いだ777の改良点や性能向上に加え、客室も大幅に改善されている。

 777Xでは、客室の広さや快適性が向上しており、横幅は4インチ広がり、窓の大きさも従来機より30%大きい。天井の荷物入れも拡大し、開閉も40%効率的になっている。

 ボーイング777Xは、飛行時の燃費やCO2排出量が10%低減し、騒音も40%低減されている。これにより、環境に配慮した革新的な旅客機として注目を集めている。

ボーイングが開発中の「世界一長~い旅客機」客室も規格外!? ANA現主力機の進化系…その全貌とは

 ボーイングの新型旅客機「777X」は、2020年に初飛行し、現状は2025年の就航に向け各種テストが行われているところです。この機は、大型双発旅客機として成功した777の名を引き継ぎつつ様々な改良が加えられました。

 

 そのひとつが「客室」です。現行の777と比較して、どのように変わったのでしょうか。

“先代”となる777-200、-300シリーズは双発のワイドボディ(複通路)機として1994年に初飛行。「ジャンボ機」として知られる747の旧型と匹敵する性能を持ちながら、747よりエンジン数が少なく燃費効率が良いことなどから、JAL(日本航空)・ANA(全日空)をはじめとした世界中の航空会社で、747に変わるフラッグシップ(旗艦)機として重宝されてきました。

 777Xは、その777シリーズを改良した新型機として2013年に開発スタートが正式発表されました。標準型の「777-9」では胴体の長さも、実用化すれば旅客機としては世界最長となる77mまで延長。またシリーズを通して、新しい複合材料を主翼に用い、エンジンも燃費の良いものに換装してナセル(エンジンカバー)も空力的に改善したといいます。このことで、飛行時の燃費や二酸化炭炭素(CO2)排出量はライバル機より10%低く、騒音も更新の対象となる前世代の機種より40%低くなったと、ボーイングがアピールしています。

 こうしたスペックの向上の一環で、777Xの客室もこれまでの777シリーズより改善が加えられています。

 ボーイングによると、777Xの客室は、胴体直径そのものは“先代”と同じながら内装となるインテリアの構造部材を変更し、客室の横幅は4インチ(10.16cm)広がりました。窓もライバル機より30%大きく、天井の荷物入れも大きくなったほか、これまでより約40%少ない力で開け閉めができるようになったと言うことです。