カワサキ「メグロK3」の2025年モデル発売決定! 初のデザインアップデートを受ける

AI要約

目黒製作所の創立100周年を記念して、2025年モデルのメグロK3が発表された。デザインは燃料タンクのグラフィックが変更されただけで、他は従来モデルを踏襲している。

メグロK3は、目黒製作所の遺産である500メグロK2の後継モデルとして、W800をベースにしたスペシャルモデルである。55年ぶりの新型モデルであり、先進の技術を取り入れつつも、伝統的なスタイリングを堅持している。

複雑な機構を採用したエンジンやクラシックなデザイン要素が特徴的なメグロK3。さまざまな部位にブラックとクロムメッキを組み合わせたカラーリングが落ち着いた印象を与え、オリジナリティを際立たせている。

カワサキ「メグロK3」の2025年モデル発売決定! 初のデザインアップデートを受ける

カワサキモータースジャパンは、W800をベースにスペシャル装備を施した「メグロK3」の2025年モデルを発表した。燃料タンクのグラフィックが変更されたほかは従来モデルを踏襲している。

目黒製作所の創立100周年となる今年、最新モデルのメグロK3が初のデザインアップデートを受けた。昨秋のジャパンモビリティショー2023で参考出品されたメグロS1(W230ベース)のカラーリングと共通する燃料タンクのデザインになり、その他は従来モデルを踏襲。価格は1万1000円上昇し、発売日は2024年9月1日だ。

2021年の初登場以来、2024年モデルまでデザインは不変。2022年モデルでは令和2年度排出ガス規制に適合して型式指定・認定番号を変更し、これに伴いWMTCモード燃費は21.1km/L→20.9km/Lと、わずかに数値が変化したが、外観は変わらないままここまできていた。

1か月点検に加え、3年間の定期点検とオイル交換(オイルフィルター含む)を無償で受けられる「カワサキケアモデル」であり、ABS、グリップヒーター、センタースタンド、ETC2.0車載器、ヘルメットロックを標準装備している。

【参考:MEGURO S1】ジャパンモビリティショー2023で参考出品されたもので、同時公開のW230がベース。2024年秋頃の正式発表が見込まれている。

──2025年モデルのメグロK3とよく似た燃料タンクの塗り分け。白いパイピングが入ったシート、その下にあるサイドカバーには片仮名で“メグロ”の文字などデザイン共通点は多い。

メグロK3という車名は、1924年に創業した目黒製作所が1960年代に川崎航空機株式会社に吸収されたのちに生産された、カワサキ「500メグロK2」の後継モデルであることを意味している。500メグロK2は「メグロ」のブランド名を冠して発売された最後のビッグバイクであり、のちにカワサキ・W1の元となってカワサキの4ストローク大型スポーツバイクの礎となっていったもの。その500メグロK2以来、55年ぶりのニューモデルとなるメグロK3は、直接的な子孫ともいえるW800からの原点回帰モデルとして登場する。

とはいえ、スタイリングはあくまでも往年の『メグロ』を前面に押し出しながらも、先進の技術を投入している。その象徴ともいえるのが、高度な技術が必要な銀鏡塗装とハイリーデュラブルペイントを組み合わせた燃料タンクの表面処理だ。

そして、ベベルギヤによるカムシャフト駆動という複雑な機構をあえて採用した360度クランクの空冷バーチカルツインエンジンは、ベースとなったW650(1999年登場)から幾度かのリファインと排気量増大を経て、現代のユーロ4排出ガス規制に適合している。

エンジン&車体スペックはW800をベースとしたもので、ホイールサイズは前19/後18インチを装着。車重はW800よりも1kg増の227kgとなっている。また、シート高はW800と同じ790mmだが全幅は925mm。ハンドルバーは大きく手前に引かれた幅広タイプで、いわゆる往年の“殿様乗り”仕様だ。

車体色は深みのあるエボニーを基調に、フロントフェンダー、リヤフェンダー、フロントフォークアウターチューブ、リヤサスペンションカバー、ハンドルバー、タンデムグリップ、ヘッドランプボディ、ヘッドライトステー、テールランプブラケットは、艶ありブラック塗装。また、ステンレス製メーターリングは黒色酸化皮膜処理で金属の質感を強調し、フューエルタンクにはミラーコートブラックを採用し、部位ごとに色調が変化するように使用素材に合わせた表面処理方法を選択している。

マフラー、スロットルボディカバー、エアクリーナー入口のリング、チェーンカバー、フューエルタンクキャップ、前後ターンシグナルランプボディ、テールランプボディ。さらにブレーキペダル、ミラー、ヘッドライトリム、オイルフィルターカバーはクロムメッキを採用。黒塗装とクロムメッキの好対照で、メグロならではの落ち着いたカラーリングに仕上がっている。またホイールリムは、軽快さを印象づけるシルバーアルマイト。さらに、スピードメーターパネルとサイドカバーに刻まれた“メグロ”のロゴや、空冷バーチカルツインエンジンを特徴づけるベベルギヤカバーには、ワンポイントの赤を配すことでMEGURO K3の個性を際立たせている。