友人に「NISAに月1万円は意味がない」と言われました。余裕がないので1万円が精いっぱいなのですが、地道に「貯金」すべきなのでしょうか…?

AI要約
2024年から新NISAの開始について解説。NISAと貯金の比較により、NISAの利益を強調。要注意事項も述べられる。
友人に「NISAに月1万円は意味がない」と言われました。余裕がないので1万円が精いっぱいなのですが、地道に「貯金」すべきなのでしょうか…?

2024年から新NISA が開始され、新たに投資を始めたという人も多いのではないでしょうか。しかし、毎月NISAに1万円積み立てているけれど、友人に「意味がない」と言われたとしたら、本当に意味がないのか? 貯金のほうがいいのか? と不安になる人もいるでしょう。

本記事では、NISAに月1万円、年利3%で20年積み立てした場合と、同条件で貯金した場合の総額を比較してみます。元本割れなどのデメリットもあるものの、NISAにはどんなメリットがあるのかも併せて解説します。

「NISA」とは、金融機関によっては少額(100円)あるいはポイントでも積立投資ができる少額投資非課税制度のことです。

これから毎月1万円を将来へ向け準備を始めた場合、NISAと貯蓄それぞれ20年後にいくらになるのかシミュレーションします。

■月1万円「NISA」で積立した場合

「NISA」で月1万円を想定利回り3%で20年間運用した場合の運用収益は図表1のとおり約88万円でした。

図表1

金融庁 つみたてシミュレーター

●投資元本240万円(毎月1万円×12ヶ月×20年)

●運用収益約88万円

よって、20年後に手元に残る最終金額は約328万円(投資元本+運用収益)となります。

■月1万円を銀行に「貯金」した場合

日銀の追加利上げ発表を受けて今後の金利上昇が見込まれますが、2024年8月現在の大手メガバンクにおける普通預金の金利は0.02%です。図表2のとおり、月1万円を銀行へ預けた場合、20年間で付く金利は約4786円となります。

図表2【毎月1万円を銀行の普通預金(0.02%)に20年間預けた場合の利息】

野村證券 マネーシミュレーター「みらい電卓」

●投資元本240万円(毎月1万円×12ヶ月×20年)

●運用収益約4786円(税引き後の受取額は約3814円)

よって、20年後に手元に残る最終金額は約240万4786円(投資元本+運用収益)となります。

■「NISA」で積立したほうが20年間で約87万5000円増える

毎月1万円ずつ準備した場合、20年間で「NISA」で積立したほうが「貯蓄」と比べて約87万5000円増える結果となりました。

意外と知られていませんが銀行への貯金(預金)も金額に応じて利息を受け取るため、実は立派な資産運用のひとつです。

ただし、貯金と違ってNISAの場合、積立途中で一時的な元本割れのリスクがあることは理解しておきましょう。