〔米株式〕ダウ4日続伸、96ドル高=景気減速の懸念後退(16日)☆差替

AI要約

ニューヨーク株式相場は米経済の減速懸念後退に伴い4日続伸。

週間ベースで両指数が年初来の大きな上昇率を記録。

来週のFOMC議事要旨やジャクソンホール会議でのパウエル議長講演が注目。

 【ニューヨーク時事】週末16日のニューヨーク株式相場は、米経済の減速懸念が後退する中、4日続伸した。優良株で構成するダウ工業株30種平均は前日終値比96.70ドル高の4万0659.76ドルで終了。ハイテク株中心のナスダック総合指数は37.22ポイント高の1万7631.72で引けた。

 週間ベースの上昇率は両指数とも年初来の大きさとなった。ニューヨーク証券取引所の出来高は1621万株減の8億7246万株。

 今週発表された統計はインフレの鈍化基調を示す一方、消費や労働市場の底堅さを示す内容だった。米経済が成長を維持しながらインフレも落ち着く「ソフトランディング(軟着陸)」を達成するとの期待が広がった。

 前日までの3営業日で大幅上昇していたため、利益確定の売りも出て、両指数ともマイナス圏に沈む場面もあったものの、おおむね堅調な地合いとなった。

 米商務省が朝方発表した7月の住宅着工件数は、前月比6.8%減の123万8000戸と市場予想を下回った。一方、米ミシガン大学が発表した8月の消費者景況感指数は67.8となり、前月から上昇した。

 来週21日には7月の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨が発表される。また、23日には経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」で連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が講演する予定だ。市場関係者からは「9月の利下げ方針が示唆されることが期待されており、雇用情勢などに対する分析も注目される」(日系証券)との声が聞かれた。

 ダウ銘柄ではボーイングが2.0%高、ウォルマートが0.7%高、マクドナルドが1.3%高。一方でキャタピラーは0.6%安、IBMは0.1%安だった。