「8歳の誕生日プレゼント」が導いた大富豪への道~ChatGPTの生みの親、サム・アルトマンCEOが過ごした幼少期

AI要約

サム・アルトマンは、中西部の教育熱心なユダヤ系家庭で育ち、幼少期から豊かな愛情を受けており、競争心や自信を培われた。

コンピュータとの出会いが彼の人生を大きく変え、8歳の誕生日にアップルのマッキントッシュをプレゼントされたことがきっかけとなった。

アルトマンはコンピュータに夢中になりながら成長し、その内部機構や操作方法を熟知していく過程で、自身の可能性を開花させていった。

「8歳の誕生日プレゼント」が導いた大富豪への道~ChatGPTの生みの親、サム・アルトマンCEOが過ごした幼少期

2023年、世界的な大ヒットを記録したChatGPT。それを開発したOpenAIを率いるのは、弱冠38歳(当時)のサム・アルトマンだった。2023年に突如来日し、岸田首相と会談したことでも話題となったアルトマンとは何者なのか。その知られざる素顔の一端を紹介する。

(小林雅一『イーロン・マスクを超える男 サム・アルトマン』から一部を抜粋して再構成しています)

■米国中西部の教育熱心な家庭に生まれる

 アルトマンは1985年4月、米国中西部に位置するイリノイ州シカゴのユダヤ系家庭に4人兄妹(3人の兄弟と末子の妹)の長男として生まれ、その後は(同じく中西部の)ミズーリ州セントルイスに移り住んだ。彼の父親は弁護士資格も持つ不動産ブローカー、母親は皮膚科医と報じられているから、経済的には比較的恵まれた家庭に育ったと見ていいだろう。

 一般にユダヤ系の家庭は子育てや教育に熱心というイメージがあるが、その内情に詳しい人たちによれば、特に米国中西部のユダヤ系家庭は別格という。そこでは親が自分の子供(特に男の子)たちに向かって一日に何度も愛情の気持ちを表現すると同時に、我が子が将来成功するために必要な強い自信を植え付けるという。

 もちろん(サム・)アルトマンとその弟妹達も、幼少の頃から両親に豊かな愛情を注がれると同時に、「お前にできないことはない」と頭に叩き込まれて成長した。

 アルトマン家では子供たちの知力や競争心を養うため、毎晩夕食の後に様々なクイズが20問出題された。たとえば非常に大きな数を示して「この平方根を求めて」といった問題に対し、子供たちが競って回答したという。

 こうして小さい頃から彼らの内側に培われた桁外れの自信や競争心を、サムの弟、ジャックは「現実離れして、兵器級(の破壊力)」と皮肉交じりに評する。 

■マッキントッシュに夢中になり、スタンフォード大学へ

 成長期のアルトマンを語る上でもう一つ忘れてならないのは、やはりコンピュータとの出会いであろう。彼は8歳の誕生日に、母親からアップルの「マッキントッシュ(Mac LCⅡ)」をプレゼントされた。

 これについてアルトマンは「自分の人生はコンピュータを持つ前と後では一線を画した(ように違うものになった)」と語っている。プログラミングの達人とまではいかないが、幼少時からパソコンに向き合い、それを分解することによって、その操作方法や内部機構を熟知したようだ。