フロントガラスがないオープンカー!? 走行距離45kmの極上「SLRマクラーレン スターリング・モス」がオークション登場 気になる落札価格とは

AI要約

メルセデス・ベンツは自動車メーカーとして長い歴史を持ち、世界に先駆けた機能を数多く採用しています。F1グランプリでの活躍を経て、ハイパフォーマンスカーの開発にも力を入れています。

2003年に誕生した「SLRマクラーレン」は、モノコックボディやスーパーチャージャー搭載など、最高峰のスペックを持つ車両で、高額な価格設定でも話題となりました。

2009年にはさらなるパワーアップを施した「ロードスター722S」や、スパルタンなデザインの「SLRマクラーレン スターリング・モス」など、続々と新しいモデルが登場しました。

フロントガラスがないオープンカー!? 走行距離45kmの極上「SLRマクラーレン スターリング・モス」がオークション登場 気になる落札価格とは

 メルセデス・ベンツは自動車メーカーとして長い歴史を持ち、現在も世界に先駆けた機能を数多く採用しています。

 そして、20世紀末から21世紀初頭にかけては、マクラーレンとパートナー契約を結び、F1グランプリにおいて数々の功績を残してきました。

 その後、F1で培ってきた技術はロードカーにもフィードバックされ、メルセデスブランドのなかでもハイパフォーマンスカーにあたる「AMG」を超えるスペックのクルマを輩出していきます。

 その代表車が2003年に誕生した「SLRマクラーレン」で、マクラーレンならではのフルカーボンファイバー製のモノコックボディとカーボン製のボディパネルを組み合わせた贅の限りを尽くした1台です。

 パワートレインもAMG製の5.4リッターV型8気筒スーパーチャージャーを搭載し、最高出力は626ps、最高速は334km/hに達するほどのスペックを持っていました。

 当時のメルセデス・ベンツのなかでも、世界最高峰のスペックということもあって価格も5775万円(当時の消費税5%込)という超高額車両として話題になりました。

 そして、2009年には150台限定でオープンボディの「ロードスター722S」を発表。

 パワートレインもテコ入れされて5.4リッターV型8気筒スーパーチャージャーの最高出力は650㎰まで高められました。

 そして、2009年の北米デトロイト・ショーにてワールドプレミアされた「SLRマクラーレン スターリング・モス」は更なる衝撃を与えます。

 これまでのSLRマクラーレン同様、超ロングノーズ、ショートデッキなどの基本フォルムに変更はないものの、ルーフはおろか、サイドウインドウやフロントウインドウすら装備されていないスパルタンな仕様です。

 スピードスターの元祖ともいえるデザインとなりました。

 パワートレインこそロードスター722Sと同様のものを採用していますが、ルーフとウインドウ類が省かれたことによって、約200kgの軽量化に成功しています。0-100km/h加速3.5秒、最高速度354km/hという現在でもトップレベルの動力性能を誇ります。

 また、車名のスターリング・モスは、イギリス出身の元レーシングドライバーで、メルセデスのF1チームにおいてもチャンピオン獲得に貢献したことに敬意を表して名付けられました。

 このSLRマクラーレン スターリング・モスはマクラーレンとの共同制作最後のモデルとして、世界でわずか75台だけの限定販売です。

 この75台の販売が割り当てられたのも過去にSLRマクラーレンを購入した、既存のオーナーのみが購入できました。

 そして、RMサザビーズオークションにおいて、SLRマクラーレン スターリング・モスが出品されて注目を集めています。

 今回の個体は2010年式のモデルで、走行距離はわずか45kmの超低走行車となっています。

 ボディカラーはクリスタルアンチモングレーメタリックで、インテリアはブラックとアンスラサイトのレザーにプラスしてオプションのシルバーアローレザー300SL(レッド)仕立てとなっています。

 走行距離から伺えるように新車同様の極上のコンディションで、オーナーズ ガイドも付属しています。

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 なお、今回のオークションはすでに売却済みで335万5000ユーロ(約5億4017万円)で落札されています。