「イライラして暑さ倍増する迷惑者」自分は利口だと勘違いする"職場のバカ"を黙らせる頭のいい人のやり方

AI要約

現代と昭和時代の価値観のギャップについて

ハラスメント対策の重要性と対処法について

上司のハラスメントへの対処法と注意すべき点について

■【グループ 他人を尊重できない】無神経タイプ

 変われない昭和世代は会社の規則に従順

 現代では、「ハラスメントは悪」という認識が浸透してきました。しかし、そうした価値観の転換についていけない人が、中高年を中心に相当数いるのも事実。最近も、現代と昭和時代の価値観のギャップを、コミカルに描いたTVドラマ『不適切にもほどがある!』が話題になりました。「行きすぎたハラスメント規制で会社が壊れる! 社会の活力が失われる!」といった反対論を盾に、「昭和の流儀」を押し通そうとする人は少なくありません。

 残念ながら、そういうタイプの人の価値観を変えるのは、精神医学的には難しいでしょう。しかも、職場でパワハラやセクハラを繰り返す無神経な人は上の世代、つまり、上司や先輩であるケースが多く、部下や後輩の立場からは「物言い」がしにくい。

 とはいえ、企業にとって、ハラスメント対策は待ったなしです。いわゆる「パワハラ防止法」が2020年から施行されるなどハラスメントに対する法規制は年々厳しくなっています。職場でハラスメントを受けた労働者が労働局などに訴えると、事業主側の主張が退けられるケースも急増しています。

 パワハラで部下が精神疾患になった場合、上司が「傷害罪」に問われた判例も出ています。無神経さがハラスメントまで及ぶ社員を放置すれば、本人の問題だけにとどまらず、企業の経営基盤を揺るがすリスクにもなりかねません。企業はまず、パワハラ防止法のガイドラインなどを参考に社内ルールを明文化し、「どんな行為がハラスメントなのか」という基準を社員に示すことが肝要です。

 ではあなた自身の上司が、昭和世代の無神経な人物だったとしたらどう対策すべきでしょうか。社内ルールが整備されている会社なら、自分で上司に直接「やめてください」などと言う必要はありません。上司のハラスメントに振り回されているのは、一人や二人ではないはず。コンプライアンス・法務部門といったハラスメントを管掌する部署に複数人で申し出て調査してもらい、上司を注意・指導してもらえばいい。変われない昭和世代は、「会社の規則には従順」という習性があるので、ハラスメントを減らすのに効果的と考えられます。それでも意識を変えられず、ハラスメントがやめられない上司は解任、降格などの処分で、会社から勝手に放逐されるでしょう。

 会社からの注意・指導で、上司のハラスメントが収まったとしても、チクった部下に対して、上司が「シカトする」「みんなが嫌がる仕事ばかりを振る」といった社内ルール基準未満のマイルドなハラスメントで、仕返しをしてくることも想定されます。上司と部下の関係が続く以上、それを我慢するだけの耐性を、部下はつけなければならないことも多いでしょう。

 上司のハラスメントを会社に申告する勇気のない人は、マインドを変えて、「ゴマをする」といった手段で、上司に取り入るのも一考。上司が昭和世代の場合、「上下関係にうるさい」ので有効な手段になりえます。気に入られれば一転、贔屓してもらえるかもしれません。自分が今いる組織を離れたくないなら、そうした“したたかさ”も身につけなければなりません。(和田)

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複数人でハラスメント窓口に駆け込んでやればいい

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