いつも「自己正当化」ばかり…じつは多い「自分が悪いとは絶対に思わない人たち」の正体

AI要約

職場で人間関係を腐らせるタイプの人々についての分析を紹介している。自己愛過剰な人、責任転嫁をする人、他人を見下す人など、様々なタイプが存在する。

実際の臨床例を通じて、このような人々がどのように振る舞うのか具体的に示されている。自分が特別扱いされるべきだと思い込み、他者を見下して自己保身に走る様子が描かれている。

職場における人間関係の重要性や、一人の腐った要素が全体を腐らせる可能性についても言及されている。

いつも「自己正当化」ばかり…じつは多い「自分が悪いとは絶対に思わない人たち」の正体

根性論を押しつける、相手を見下す、責任をなすりつける、足を引っ張る、人によって態度を変える、自己保身しか頭にない……どの職場にも必ずいるかれらはいったい何を考えているのか。5万部突破ベストセラー『職場を腐らせる人たち』では、ベストセラー著者が豊富な臨床例から明かす。

〈私が定期的にカウンセリングを行っている金融機関で、20代の男性行員のことで相談を受けた。この男性は、「最近、一流企業の〇〇会社の社長さんと会ってさ」「僕は有名な△△大学の出身でさ」などと言っては、いつも相手を見下す。そのため、ほとんどの同僚が辟易しているのだが、本人はまったく気づいていないらしく、相変わらず学歴をひけらかし、自分が偉い人を知っているという話を繰り返すそうだ。〉(『職場を腐らせる人たち』より)

〈IT系企業に勤務する40代の男性課長は、自分の上司に対する態度と部下に対する態度が全然違う。部長や役員に対しては平身低頭で穏やかだが、部下に対しては横柄で、「なんでこんな簡単なことができないんだ」「君の頭は小学生レベルか」などと暴言を平気で吐く。そのため、部下が何人もメンタルを病んで休職中であり、次々に辞めていく。しかし、部下が会社の上層部に訴えても、「あの温厚な課長がそんなことをするわけがない」と言われ、取り合ってもらえないという。〉(『職場を腐らせる人たち』より)

ここで挙げたのは、「いつも相手を見下す人」「相手によって態度を変える人」である。

会社勤めの経験がある人は、こうした人が周りにいる・いたということもあるかもしれない。

『職場を腐らせる人たち』では、そうしたやっかいな人を変えることの難しさについても分析している。なぜ自分が悪いとは絶対に思わないのか、自己正当化に終始するのか。

〈現在の日本社会では、「自己愛過剰社会」と呼べるほど強い自己愛の持ち主が増えていることも大きい。

(中略)

うまくいかないことがあっても、自分がダメだからとは決して思わない。いや、思いたくない。なぜかといえば、自己愛が傷つくからだ。そこで、他人に責任転嫁して、被害者面をする。あるいは、うまくいっている人を見ると強い羨望を覚え、誹謗中傷したり、引きずりおろそうとしたりする。

しかも、強い自己愛の持ち主ほど、自分は特別扱いされて当然と思い込む。つまり、特権意識が強くなるわけで、これはさまざまな形で表れる。たとえば、職場に対しては、「仕事量は少なく報酬は多く」という希望を抱く。〉(『職場を腐らせる人たち』より)

つづく「どの会社にもいる「他人を見下し、自己保身に走る」職場を腐らせる人たちの正体」では、「最も多い悩みは職場の人間関係に関するもので、だいたい職場を腐らせる人がらみ」「職場を腐らせる人が一人でもいると、腐ったミカンと同様に職場全体に腐敗が広がっていく」という著者が問題をシャープに語る。