ジュリアス・ベア、資金流入が増加傾向 シグナ巡る懸念緩和と表明

AI要約

スイスのプライベートバンク大手ジュリアス・ベアは今年上半期、顧客からの純資金流入が増加傾向にあったと発表

不動産大手シグナ・ホールディングスへの融資関連で損失を計上し、CEOが辞任したが、顧客の懸念は緩和

新CEOの就任や顧客からの信頼回復に向けた取り組みが行われているものの、利益は減少

ジュリアス・ベア、資金流入が増加傾向 シグナ巡る懸念緩和と表明

John Revill

[チューリッヒ 25日 ロイター] - スイスのプライベートバンク大手ジュリアス・ベアは25日、今年上半期の顧客からの純資金流入が増加傾向にあったと表明した。

同社は今年、経営破綻した不動産大手シグナ・ホールディングスへの融資に関連して5億8600万スイスフラン(6億6380万ドル)の損失を計上。フィリップ・リッケンバッハー最高経営責任者(CEO)が辞任したが、ニック・ドレックマン暫定CEOは、顧客の懸念が緩和したとの認識を示した。

同社は今週、ゴールドマン・サックスのパートナーであるステファン・ボリンジャー氏を新CEOに迎えると発表した。

上半期の新規資金の純流入額は37億スイスフラン。1─4月の10億スイスフランから増加し、市場予想の35億スイスフランをわずかに上回った。

ただ、前年同期の71億スイスフランとの比較では急減している。バンク・ボントベルのアナリストは「信頼回復にはまだしばらく時間がかかる」との見方を示した。

上半期の純利益(調整後)は4億5970万スイスフラン(5億2079万ドル)。前年同期の5億4100万スイスフランから減少し、市場予想の4億9000万スイスフランを下回った。