中国、世界最大の浮体式洋上風力発電設備を発表 タービン2機をV字配列

AI要約

中国広東省広州市南沙区で、明陽智慧能源集団が発表した浮体式の洋上風力発電設備「明陽天成号(OceanX)」は、風力タービン2機をV字型に並べた世界初の設備で、発電容量は16.6MWと世界最大の規模となっている。

OceanXは幅369メートル、高さ219メートルで、水深35メートル以上の海域で運用可能。洋上に移動するための曳航も行われ、稼働後は年間平均約5400万kWhの発電が見込まれている。

明陽智慧能源集団は2023年の洋上風力発電の設備容量で世界トップの座を狙っており、海洋エネルギー開発の分野で注目を集めている。

中国、世界最大の浮体式洋上風力発電設備を発表 タービン2機をV字配列

中国広東省広州市南沙区で7月12日、風力発電機の中国大手「明陽智慧能源集団(Mingyang Smart Energy Group)」(以下、明陽智能)が開発した浮体式の洋上風力発電設備「明陽天成号(OceanX)」の発表会が開かれた。

OceanXは浮体式基礎の上に風力タービン2機をV字型に並べた世界初の洋上風力発電設備で、発電容量は世界最大の16.6メガワット(MW)を誇る。設備全体の幅は最大で369メートル、高さは風車の最も高い所で219メートル。排水量は約1万5000トン、設計上の曳航喫水は5.5メートルで、水深が35メートル以上あれば世界中の海域で運用できる。

クレーン組み立てはすでに完了しており、近く広東省陽江市の沖合にある洋上風力発電所まで曳航される。総航程は約191海里(約354キロメートル)。稼働後は、年間平均で約5400万キロワット時(kWh)を発電することが可能で、3人家族3万世帯分の年間消費電力を十分に賄えるという。

英調査会社のブルームバーグ・ニューエナジーファイナンス(BNEF)によると、明陽智能は2023年の洋上風力発電の設備容量で世界1位となっている。

(36Kr Japan編集部)