「“ふてほど”放送中にNetflix契約を決めていた」TBS退職→Netflixと5年契約「50代P」が選んだ道

AI要約

磯山晶さんがTBSを退職し、Netflixと契約を結ぶ理由について語る。

磯山さんの経歴やNetflixシリーズ「離婚しようよ」の制作背景について紹介。

コロナ禍の影響や配信ドラマへの関心が磯山さんのキャリア転換に影響を与えた経緯。

「“ふてほど”放送中にNetflix契約を決めていた」TBS退職→Netflixと5年契約「50代P」が選んだ道

 定年まで残された時間は残り僅か。そんなタイミングで、ドラマ「不適切にもほどがある!」を手掛けたプロデューサーの磯山晶(いそやま・あき)さんはTBSを退職し、Netflixと契約を結ぶ道を選んでいます。7月11日に発表された内容は、フリーのプロデューサーとして今後、Netflixと5年間にわたり新作シリーズ・映画を複数製作していくというもの。好条件を掴んだとも言えますが、50代でなぜ自身のキャリアを見切る必要があったのでしょうか。本人に話を聞きました。

■「離婚しようよ」がきっかけに

 「Netflixからオファーをもらう。これ以上に良い話ってありますか?  正直、“やったぜ”って思いました」

 ドラマプロデューサー歴28年の磯山さんが長年勤めたTBSを退職した後、Netflixと契約するに至った現在の心境を語る言葉は率直です。Netflixは、全世界の会員数は2億人超えで動画配信プラットフォーム世界市場シェアトップ。時価総額は約2800億円と競合のウォルト・ディズニーよりも大きく上回りますから、大袈裟ではないのかもしれません。

 これまで手掛けたドラマ作品の1つが今回の話のきっかけにもなっています。Netflixシリーズ「離婚しようよ」です。TBSとNetflixの共同企画として制作、2023年に全世界配信されたもの。当時、磯山さんはTBSサイドのプロデューサーとして参加していました。宮藤官九郎と大石静という2人の巨匠脚本家が共同執筆し、「選挙が終わったら、離婚しよう」と口裏を合わせる松坂桃李と仲里依紗が離婚の危機を迎えた夫婦役を演じる物語です。

 「離婚しようよ」を作ろうと思ったそもそもの背景として、コロナ禍のステイホーム生活が影響したそうです。「Netflixの作品に夢中になってしまって。配信ドラマの勢いを感じ、配信ドラマを作ってみたいと思いました。社内でNetflixとの共同プロジェクト企画を募集していることを知り、企画を出した次第です。これが上手くいったら、私はきっと配信ドラマの道が開けるんじゃないかと、内心そんなことを思っていました」