「シュプリーム」を世界最大のアイウエア企業が2370億円で買収

AI要約

イタリアのエシロールルックスオティカがVFコーポレーションから15億ドルで『シュプリーム』を買収することに合意。取引は今年中に完了予定。

エシロールルックスオティカは『シュプリーム』の獲得をビジネスチャンスと捉え、ブランドアイデンティティーを尊重しつつ運営する意向を示す。

VFCはシナジーの限定性や戦略的な見直しを理由に『シュプリーム』を売却。エシロールルックスオティカとの取引によるメリットに期待。

「シュプリーム」を世界最大のアイウエア企業が2370億円で買収

世界最大のアイウエア企業であるイタリアのエシロールルックスオティカ(ESSILORLUXOTTICA)は7月17日、VFコーポレーション(VF CORPORATION以下、VFC)から「シュプリーム(SUPREME)」を15億ドル(約2370億円)で買収することに合意したと発表した。規制当局などの承認が下りる時期にもよるが、取引は今年中に完了する予定で、支払いはキャッシュで行うという。

エシロールルックスオティカのフランチェスコ・ミレリ(Francesco Milleri)会長兼最高経営責任者(CEO)とポール・ドゥ・サイヤン(Paul du Saillant)副CEOは、「『シュプリーム』のようなアイコニックなブランドを獲得することは、素晴らしいビジネスチャンスだ。これは当社のイノベーションおよび開発姿勢とも合致しており、新たな顧客や言語、クリエイティビティーに直接つながることができる。『シュプリーム』のユニークなブランドアイデンティティー、D2Cおよび直営でのアプローチ、同ブランドならではの顧客体験を維持しつつ、当社の傘下ブランドとして独自のポジションで運営し、ほかの傘下ブランドを補完してくれるものと確信している。また、同ブランドは当社の専門的な知識、能力、運営プラットフォームを活用できるだろう」と語った。

VFCのブラッケン・ダレル(Bracken Darrell)社長兼CEOは、「当社の下、『シュプリーム』は中国および韓国市場での事業を拡大し、再び力強く収益をもたらすようになった。しかし戦略的な見直しを行った際、同ブランドの特徴的なビジネスモデルと当社におけるシナジーは限定的であり、次のステップとして売却が自然だという結論に達した。エシロールルックスオティカが擁するほかの素晴らしいブランドと共に、『シュプリーム』とその才能あるチームは、今後も成功を収めるだろう。また、今回の取引によって当社のバランスシートにより柔軟性が生まれるほか、長期的な成長や債務レベルの正常化にも寄与するものと考えている」と述べた。