娘が日本学生支援機構の奨学金を借りる予定です。「入学時特別増額貸与奨学金」も借りれば、入学時の費用に充てることはできますか?

AI要約

日本学生支援機構(JASSO)の奨学金には、第一種奨学金と第二種奨学金があり、入学時特別増額貸与奨学金も利用可能です。

入学時特別増額貸与奨学金は無利子ではなく、申請条件や必要書類が具体的に記載されています。

家計の状況によって申請資格が決まるため、採用候補者決定通知に注意する必要があります。

娘が日本学生支援機構の奨学金を借りる予定です。「入学時特別増額貸与奨学金」も借りれば、入学時の費用に充てることはできますか?

日本学生支援機構(JASSO)の貸与奨学金には、返還のときに利子がつく「第二種奨学金」と、返還のときに利子がつかない「第一種奨学金」とがあります。これらの奨学金は入学後に毎月、本人の口座で受け取れます。他に、入学後に一度だけ受け取る(借りる)ことができる入学時特別増額貸与奨学金があります。本稿で見ていきます。

入学時特別増額貸与奨学金は「入学時」とはいいますが、実際に受け取れるのは「入学後」ですので、「入学前」に必要な費用に充てることはできません。金額は10万円~50万円の間で、10万円単位で金額を希望できます。なお、通信制の大学や学校に進学する場合には制度が異なりますので、詳細は学校の奨学金窓口に問い合わせてください。

申し込む奨学金は第一種(無利子)奨学金であっても、入学時特別増額貸与奨学金は「利子有」のみです。しかも第二種奨学金(利子有)に比べると0.2%高い利率になっています。また、入学時特別増額貸与奨学金だけを申し込むことはできません。

第一種奨学金または第二種奨学金を希望して奨学金を申し込んだ人は、入学時特別増額貸与奨学金の利用も希望できます。申し込み後、次項のいずれかを満たす人は入学時特別増額貸与奨学金を利用できます。

奨学金選考の家計基準によれば、奨学金選考時の家計基準に用いられた貸与額算定基準額が7万5000円以下となった人とあり、例えば4人世帯の給与所得者の場合で、収入が400万円程度以下であるとこれに該当します。

また、この目安を上回る場合でも、「国の教育ローン」に申し込み、低所得等を理由に利用できなかった世帯の人が、次の書類を提出すると申し込むことができます。

「入学時特別増額貸与奨学金に係る申告書」「融資できない旨を記載した公庫発行の通知文のコピー」を添付したものです。なお、上記のとおり家計の状況しだいでは「国の教育ローン」の申し込みが不要な場合もあります。

家計基準を満たすか否か、先述の書類が必要か否か、具体的には奨学金の選考後に送付される「採用候補者決定通知」に記載されます。