【10年ひと昔の新車】ブガッティ ヴェイロン グランスポーツ ヴィテッセこそが、史上最強のスーパーカーだった

AI要約

ブガッティ ヴェイロン グランスポーツ ヴィテッセは、加速力や最高速度において驚異的な性能を持つスポーツカーで、2億円を超える高級車である。

このモデルは、狭角V6エンジンやW型16気筒エンジンなど、独自のエンジン設計を採用しており、2007年の初代ヴェイロンから進化を遂げている。

グランスポーツ ヴィテッセは、カーボン製のボディや1200馬力のエンジン、4WD駆動方式など、高性能で実用性も兼ね備えている。

【10年ひと昔の新車】ブガッティ ヴェイロン グランスポーツ ヴィテッセこそが、史上最強のスーパーカーだった

「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は、ブガッティ ヴェイロン グランスポーツ ヴィテッセだ。

現在(編集部註:2012年)、世界最速でもっともお値段が高いスポーツカーは、VWグループのブガッティが開発しているヴェイロン 16.4「グランスポーツ ヴィテッセ」だろう。その加速力は脳天を突き抜くほどの凄さで、最高速度は410km/h! 最大加速は1.4Gに達する。日本への導入も決まり、2億3千万円というプライスタッグが付けられた。そんなウルトラスーパーカーに乗る機会を得た。

1998年、VW傘下となった第3世代のブガッティは、当時のVW会長であるフェルディナンド・ピエヒのこだわりで、400km/hへの挑戦が計画された。ピエヒ会長のアイデアで作られた狭角V6エンジンがゴルフR32に搭載されたが、ヴェイロンに搭載された8LのW型16気筒(しかもターボを4基装着!)エンジンはこの狭角V6エンジンに由来している。

狭角V6から2気筒減らし、それを片バンクにV型にしたのがW型8気筒エンジンで、パサートに搭載された。そのエンジンをふたつ合体したものが、ブガッティのW型16気筒となったのだ。W型エンジンは長さが非常にコンパクトになるため、ヴェイロンの全長は4500mmを切るというコンパクトさなのだ。

最初のヴェイロンは2007年にデビューし、2011年までに300台が生産されて終了した。その後継モデルとして登場したのが、今回紹介する「グランスポーツ ヴィテッセ」だ。ボディはカーボン製だが、オープントップとなる。エンジンは強化され1200馬力を絞り出す。最大トルクは、なんと1500Nm! 駆動方式は、もちろん4WDを採用している。

ギアボックスは7速DSG(DCT)で、街中でも使いやすい実用性がある。2億円を超えるクルマなのにバケットシートは手動アジャストだが、サポート性は優れている。硬さも適度なので、乗り心地は素晴らしい。グランスポーツ ヴィテッセは、最初のヴェイロンよりも確実に進化していた。