羽田空港第1ターミナル駅、たけふ新駅 過去20年ほどで名前が複数回変わった駅や停留場の話

AI要約

地域のランドマーク的なスポットや、公共機関、公的施設などの名前を駅や停留場の名称に充てるケースは多々あります。

駅名や停留場名が施設やスポットの名前変更に伴い、複数回変更される事例もある。

名称が長くなったり短くなったり、工夫を凝らした変更も見られ、その背景には様々な事情がある。

羽田空港第1ターミナル駅、たけふ新駅 過去20年ほどで名前が複数回変わった駅や停留場の話

 地域のランドマーク的なスポットや、公共機関、公的施設などの名前を駅や停留場の名称に充てるケースは多々あります。その元となる施設やスポットが名前を変えた際に、駅名や停留場名をどうするかは各事業者に委ねられていて、変わる場合もあればそうでない場合も。変更すれば、駅名標や路線図なども変える必要があるため、手間や経費を考えるとそう易々とはいかないだろうと思うものの、短い年数で複数回変更される場合も実際にはあり、驚かされます。今回はここ20年ほどの間に2回名前が変わった駅や停留場についてご紹介します。

 都内の駅で顕著なものとしては、羽田空港関係があります。駅の新設や空港施設の変化など、同空港の動向に応じた改称ではありますが、名前の長さも含めて利用者にとっては困惑を招く面もありそうです。東京モノレールでは2004年12月に「羽田空港」から「羽田空港第1ビル」に、2020年3月にはそこから「羽田空港第1ターミナル」に名前が変わり、京浜急行電鉄も2010年10月に「羽田空港」が「羽田空港国内線ターミナル」に、2020年3月には「羽田空港第1・第2ターミナル」に改名。京急の方は第1と第2が同じ駅なのでその順序に迷わずに済む一方で、東京モノレールの方は下り列車に乗ると、第3ターミナル→第1ターミナル→第2ターミナルと数字順になっていない点、注意を要します。駅名を変える際、もうひと工夫あってもよかったように思う例の1つです。

 もともとはシンプルだったものが、この10年で回を重ねて長くなった名称もあります。富山地方鉄道呉羽線の新富山停留場は、2015年3月に「富山トヨペット本社前(五福末広町)」に変わった後、2021年1月に「トヨタモビリティ富山 Gスクエア五福前(五福末広町)」に。字数では日本で最も長い駅名(停留場名)となりました。読みの字数も最長でしたが、2023年4月に岡山電気軌道の西大寺町停留場が「西大寺町・岡山芸術創造劇場ハレノワ前」になったことでトップを分け合う形に。名実ともに単独最長をめざすべく、さらなる改称がされるのかどうか注目したいと思います。

 ほかには、短くなったり長くなったりという例(万葉線の射水市新湊庁舎前→西新湊→第一イン新湊 クロスベイ前)や、変化を付ける形で元の駅名に戻した例(福井鉄道の武生新→越前武生→たけふ新)、頭2字は維持し、その後ろを変えた例(熊本市電の神水橋→神水・市民病院前→神水交差点)などがあります。

 

 

 駅名の変更は、ダイヤ改正などにあわせて時々行われ、事前にリリース等が発表されるのが一般的。一方で、路面電車の停留場名については、周知期間が短かったり、人知れず変わっていたりということもあるようです。駅や停留場の名称で気になるものがあれば、普段からチェックするなり撮っておくなりするといいでしょう。