ピムコが警告、リスクに見合わないクレジット市場-プレミアムが圧縮

AI要約

投資家がクレジット市場でのリスクに対して不十分なリターンを得ていると警戒するPIMCOの報告書が発表された。

流動性の低い投資へのプレミアムが縮小し、リターンが損なわれている状況を指摘した。

クレジット市場全体で企業の社債スプレッドが低水準になり、新規投資が行われる中、リスクが高まっている。

(ブルームバーグ): クレジット市場での融資リスクに対し投資家が得ている対価は不十分だと、パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)が警戒感を示した。わずかな機会を追い求めて資本が増え、リターンが損なわれているという。

ピムコのコア戦略担当最高投資責任者(CIO)、モヒト・ミッタル氏は10日発表のリポートで、流動性の低い投資に求めるプレミアムは100ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)を下回り、本来提供されるべきリターンの半分以下に縮小したと指摘した。

ミッタル氏は「流動性のプレミアムは、パブリックおよびプライベートクレジット市場いずれにおいても圧縮している。両市場でクオリティーの低いセグメントは景気減速や金利上昇に対する脆弱(ぜいじゃく)さが高まっている」と述べ、「パブリックおよびプライベートクレジット市場全体で企業の社債スプレッドが歴史的な低水準に落ち込み、魅力的とは言えないかもしれないバリュエーションで新規投資が行われつつある」と続けた。

原題:Pimco Warns Credit Market Returns Fail to Compensate for Risks(抜粋)

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