同い年のバイク=スーパーカブと生きるバイクライフ Vol.4

AI要約

エンジンの始動トラブルと白煙についてのメンテナンス方法について述べられている。

ポイント、マフラー、ピストンリングなどの重要な部品に注目し、メンテナンス方法が詳しく説明されている。

マフラー内部の洗浄やエンジンオーバーホールなど、白煙対策に関する具体的なアドバイスが記載されている。

同い年のバイク=スーパーカブと生きるバイクライフ Vol.4

 ティクラースターター(キャブレターに備えられた装置で、エンジン冷間時の始動を容易にするため、空燃比を一時的に濃くする機構)を押してガソリンをオーバーフローさせ、バタフライチョークを引いてキックを力強く踏み込みます。1発、2発……そして6発目を踏み込むと、ポポポポホッポッ~!! とエンジン始動しました。

 しかし、オイル上がりなのか? それともオイル下がりなのか? 原因はまだ特定していませんが、マフラーからはまるで2スト混合ガソリンかの如く、白煙を吹き出します。何十年ものあいだ、普段の足バイクとして使われてきた経緯があるスーパーカブC100なら、おおよそそんなコンディション車が多いはずです。

 将来的には「気になる白煙をマフラーから吹かないエンジン」に仕上げたいと思っていますが、まずは、主要エンジン部品を分解せず、外側からでもメンテナンスできる箇所に注目しました。ここでは、点火系の要でもある、ポイント(コンタクトブレーカー)に注目しましょう。

 スパークプラグを取り外し、ワイヤーブラシで電極を掃除してから復元しました。燃料コックレバーを動かし、フロートチャンバー内をガソリンで充たしてからキックを踏み込みます。

 すでにエンジン暖機を済ませた状況であれば、その後はキック1~2発でエンジンは気持ち良く再始動できました。相変わらずマフラーからは白煙がモクモク出ます。十中八九!? オイル上がりが最大の原因かと思います(※オイル上がり:ピストンリングとシリンダーの隙間からエンジンオイルが燃焼室に入ってしまう症状。エンジンオイルと混合気が一緒に燃えることで、マフラーから白煙が出ることがあります)。

 また、過去に白煙を吹いていて、エンジン整備したのに(ピストンリング交換やオーバーサイズピストンへの組み換えなど)、まだ白煙が消えない!? ような時には、マフラーを一度取り外し、コップ半分程度のガソリンをエキパイ側からゆっくりと注ぎ入れ、マフラーをゆっくり揺らして、マフラー内部の油汚れをクリーニングするのも良いです。

 マフラー内部に溜まっていたエンジンオイルやオイル交じりのカーボン汚れをガソリンで洗い流すことで、その後は、白煙を吹き出さなくなることも多々あります。

 2ストエンジン車の場合は、特に、そのような傾向があるように思います。マフラー洗浄したガソリンを排出すると、真っ黒に汚れています。マフラー単品のまま、風通しが良いところにしばらく放置するか、エアーガンでマフラー内をしっかりエアーブローしてから、車体に復元してエンジン始動しましょう。ガソリンが残ったままだと、エンジン始動時に火が吹き出す可能性もあります。とにかくしっかり乾燥させることが重要です。

 そんなマフラーの洗浄後でも、白煙の量が減らない時には、エンジン腰上のオーバーホールが必要なコンディションだと考えましょう。ピストンリングの交換だけでは済まないほど、ピストンクリアランナスが大きなときには、オーバーサイズピストンでボーリングし直し、エンジンコンディションを高めます。