S&P、大統領選前に10%下落の公算=モルガンS最高投資責任者

AI要約

モルガン・スタンレーの最高投資責任者が、米S&P総合500種が大統領選前に10%下落する確率が高いと警告。

主な理由として、FRBの政策金利引き下げの不透明感や企業の価格決定力低下、期待外れの業績が挙げられている。

ウィルソン氏は株価収益率の上昇とバリュエーションの妙味の薄さにも言及し、12カ月の基本シナリオを示す。

S&P、大統領選前に10%下落の公算=モルガンS最高投資責任者

David Randall

[ニューヨーク 8日 ロイター] - モルガン・スタンレーのマイク・ウィルソン最高投資責任者は8日、米S&P総合500種が11月の大統領選前に10%下落する確率が「非常に高い」と語った。ブルームバーグテレビのインタビューでの発言。

理由として挙げたのは、米連邦準備理事会(FRB)がどれほど急速に政策金利を引き下げるかを巡る不透明感や、企業の価格決定力低下、期待外れの業績が発表される可能性の高まりなどだ。

ウィルソン氏は「平均的な企業はこれまでのところ素晴らしい業績を残しているわけではない」と述べ、S&P総合500種が年初来で17%近く上昇してきたのは、ごく一握りの銘柄にけん引されたためだと指摘した。

同時に株価収益率(PER)が切り上がっており、ウィルソン氏の視点ではバリュエーションの妙味は薄いという。

ウィルソン氏が5月終盤に示したS&P総合500種の12カ月見通しの基本シナリオは5400で、8日終値はこれより約3%高い5572だった。