カワサキ「Z2」再生 なんだか遅い!? 試運転で見えた気になるポイント~日本の至宝「空冷4発」を未来へ継承~Vol,2

AI要約

車検が1年近く残っていたので、車両コンディションを確認し、トラブルの有無をチェック。日常点検やメンテナンスの重要性を強調。

他人のバイクに触れたり、試乗することで気付きがある。シートやクラッチの操作感の違いに注意。

クラッチレバーやピボット部の潤滑不足などが操作性に影響する可能性あり。定期的なメンテナンスの大切さを強調。

カワサキ「Z2」再生 なんだか遅い!? 試運転で見えた気になるポイント~日本の至宝「空冷4発」を未来へ継承~Vol,2

 車検が1年近く残っていたので、いきなり分解してフルレストアへ取り掛かる前に、車両コンディションが、いかがなものか!? 確かめておこうと思いました。近所で試運転を繰り返しつつ、時折、ショートツーリングへも出掛けて、様々な確認をしました。特に、気になる出来事は無く、走りもいたって普通のバイクでした。

 旧車というと、何かしらトラブルが多い印象が否めません。しかし、日常的な点検やメンテナンスをしっかり行われてきた車両なら、例え1970年代のモデルでも、トラブルが少ないというのがぼくの経験値です。

 他人のバイクに触れたり、試乗させていただく機会がある時など、特に、自分の愛車と同じモデルに触れたり試乗できる機会があれば、いろいろ気が付くことがあると思います。跨った時のシートの感触にも、硬いとか、やわらかいなどがあるはずです。

 また、クラッチレバーを握った時の重さは、想像した以上に違っていたりするものです。お互いにノーマルエンジンで、強化クラッチスプリングなど組み込んでいない状態でも、レバーを握る重さに違いを感じることが多いです。

 原因のひとつにはクラッチワイヤーのコンディションがあります。インナーケーブルとアウターガイドの摺動抵抗が、内部の汚れなどで大きくなってしまい、レバーを握る操作に、多くの握力が必要になることもあります。

 また、クラッチレバーとレバーホルダーの支点部分の潤滑が悪く、作動性が低下しているケースもあります。ピボット(支点)部の潤滑が悪く、レバー側の支点ピン穴が拡大してしまい、楕円に擦り減っていることも珍しくありません。そうなると間違いなくレバーの操作性が重くなってしまいます。

 そんな状況にならないためにも「気が付いたら」というよりも「気が付く前から定期的に」対処しておくことが重要になります。日常点検で気が付いた必要性に応じ、定期的なメンテナンスを実践することで、愛車のコンディションは、常に心地良く保つことができるようになります。

 すべての作業をバイク屋さに任せられる生活環境なら良いですが、必ずしもそうではないケースが多々ありますので、大切な愛車をコンディション良く乗り続けたいのなら、ある程度は、オーナー自身が日常点検と定期的メンテナンス(グリスアップなど)を実践するべきだと言えます。