ラガルド総裁、ECBは債券市場を「注視」-仏選挙への言及は避ける
欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は、債券市場を注視していると述べた。また、フランスでの選挙戦について具体的なコメントは避けた。
ラガルド氏は、物価安定を重視し、金融の安定を確保するための責務を果たす必要があると強調。政治的な状況についてはコメントを控える姿勢を示した。
フランスの選挙に関連して、投資家がフランス国債に求めるリスクプレミアムが高水準に押し上げられている状況についても触れられた。
(ブルームバーグ): 欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は、ECBは債券市場を「注視している」と述べた上で、母国フランスでの選挙戦についてのコメントは避けた。
ラガルド氏は、ポルトガルのシントラ開催されているECB年次フォーラムでのパネルディスカッションで、政策当局者として市場の混乱を回避するために多くのことができるかと質問され、「ECBとしてやるべきことを果たさなくてはならないのは明確だ」として、「われわれの責務は物価安定だ。物価安定は明らかに金融の安定に依存しており、われわれはそれを注視している。なぜならそれが職務の一環であるからだ。今後もそうしていく」と、これまでの回答を繰り返した。
フランスの選挙を巡っては、結果次第で支出拡大などにつながるとの懸念から、投資家がフランス国債に求めるリスクプレミアムは2017年以来の高水準に押し上げられた。
ラガルド氏は「加盟国の政治的な状況についてコメントはしない。選挙を控えている国についてはなおさらだ」と語った。
原題: Lagarde Repeats ECB Is ‘Attentive’ on Yields Amid French Vote
(抜粋)
--取材協力:James Hirai、Mark Schroers、Jana Randow、Marilen Martin.
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