新型ロータス・エメヤはとんでもない超高性能セダンだった! 最高出力918psの世界とは

AI要約

ロータスの新型「エメヤ」は、初の4ドアGTモデルであり、フルEVとして登場した。

ロータスの歴史や事業計画、エメヤの試乗会などが紹介された。

車両の特徴やデザイン、インテリアについて詳しく解説されている。

新型ロータス・エメヤはとんでもない超高性能セダンだった! 最高出力918psの世界とは

ロータスの新型「エメヤ」に、ひと足はやく大谷達也が乗った! 超高性能4ドアGTの実力に迫る。

エメヤはロータスが作った初めての4ドアGTモデルである。

いや、古くからのロータス・ファンにとってそれ以上に重大なポイントは、このモデルがエンジンを搭載しないフルEV(電気自動車)であることだろう。

ロータスは1948年にコーリン・チャップマンが創業したイギリスのスポーツカーメーカーで、1960年代から70年代にかけてはF1で6度のコンストラクターズ・チャンピオンに輝いた名門中の名門。ただし、82年にコリンが逝去すると経営難に陥ってオーナーシップは転々としてきたが、2017年に中国のジーリーが買収したことで新たな局面を迎えることになった。

21年に発表された計画によれば、エンジンを積む最後のスポーツカーとしてエミーラを発表して以降、ロータスはEVのみをリリースする自動車メーカーへと転身。28年には完全なEVメーカーに生まれ変わることになっている。

この計画にしたがって、初のEVハイパーカーである「エヴァイヤ」を発表したのに続き、初のフル電動SUVである「エレトレ」をリリース。そして今回、フルEVの4ドアGTモデルであるエメヤの国際試乗会が実施されたのである。

試乗会はドイツのミュンヘンを出発してオーストリア北部の街、エックまでを往復するルートで、途中、アウトバーンやワインディングロードを巡る行程は合計500km以上。EVの試乗会としては、なかなかの走行距離だ。

先にステアリングを握ったのはエメヤSというグレード。ちなみに、先にデビューしたエレトレとはメカニズム面で共通点が多く、ベーシック、S、Rという3つのグレード構成もエレトレと同じ。このうちSは、性能的にはベーシック(と、いっても実際にはベーシックというグレード名はつかず、単に“エレトレ”“エメヤ”と呼ぶ)と共通ながら、より装備が充実していて、ロータスではセールス全体の60%ほどがSで占められると予想している。

そのエメヤ、全長は5.1m、全幅は2.1mもあるのだけれど、外から眺めても、ドライビングシートに腰掛けても、なぜか大きいとは感じない。実は全長、全幅、全高ともにポルシェ「カイエン」より大柄なのだが、なんとなくこちらのほうがコンパクトに感じるのは、なんとも不思議だった。

エメヤのエクステリア・デザインでまず印象に残るのは、その長大なホイールベースで、なんと3mを超えるほど。ちなみに全長に占めるホイールベースの割合は59.7%で、フロア下にバッテリーを積む都合でホイールベースが長くなりがちなEVのなかでも、これは飛び抜けて大きな数値だ。おかげでデザインが伸びやかなうえ、前後のオーバーハングが短いのである種の軽快さも感じさせてくれる。

また、ボディ表面に凹凸が少ないフラッシュサーフェイスデザインを採用したほか、前端がなだらかに加工するスラントノーズには天地に浅い逆L字状のヘッドライトを左右にふた組ずつ並べられており、未来感とクォリティ感がほどよくブレンドされている。新時代のロータスを象徴する、個性的で美しいデザインだ。

白を基調としたインテリアは明るく、また有機的な曲線が多用されている関係でこちらも未来感がたっぷり。ダッシュボード上に備えられた15.1インチの大型有機LEDディスプレイや、走行状況に応じて様々に色が変化するアンビエントライトも未来感を強調している。