最高出力1800PS! ブガッティからハイブリッドの新型ハイパーカー「トゥールビヨン」登場

AI要約

SKY GROUP(スカイグループ)が2024年6月25日に新型車「ブガッティTourbillon(トゥールビヨン)」を発表し、予約販売を開始。

ブガッティ・トゥールビヨンは1800PSのハイブリッドパワートレインを搭載し、V16自然吸気エンジンとモーターによって構成された電動4WDのハイパーカー。

車両の構造からブレーキ機構、タイヤ、エアロダイナミクスに至るまで革新が行われ、2026年の納車開始を目指してテスト段階に入っている。

最高出力1800PS! ブガッティからハイブリッドの新型ハイパーカー「トゥールビヨン」登場

日本でブガッティの正規輸入販売を手がけるSKY GROUP(スカイグループ)は2024年6月25日、新型車「ブガッティTourbillon(トゥールビヨン)」を発表。同日、予約販売を開始した。

ブガッティ・トゥールビヨンは、完全新設計のプラットフォームに最高出力1800PSのハイブリッドパワートレインを搭載した、電動4WDのハイパーカーである。

パワートレインは、排気量8.3リッターのV16自然吸気エンジンと3基のモーターによって構成されており、コスワースの協力を得て開発されたエンジンは、単体で1000PSの最高出力を発生。軽量素材の採用により、重量は252kgに抑えられている。いっぽう、モーターはフロントアクスルに2基、リアアクスルに1基搭載され、3基合計で800PSの最高出力を発生。前者には、コーナリング時に左右輪の駆動力を変えて旋回性を高めるトルクベクタリング機能も備えられている。これらのe-アクスルに電力を供給するのが油冷式の800Vバッテリーで、センタートンネルおよび乗員の後方に搭載。容量は25kWhで、60kmの距離を電気のみで走行できるという。

いっぽう、車両骨格にはバッテリーモジュールも剛体として用いるT800カーボンコンポジット製のモノコックを採用。フロントとリアのフレームには、低圧薄肉アルミ鋳造と3Dプリンターの技術を用いた構造ブレースが装備され、既存のモデルより大幅に軽量かつ高剛性な構造を実現しているという。サスペンションは、「シロン」がスチールの部材を用いたダブルウィッシュボーン式だったのに対し、トゥールビヨンでは鍛造アルミ部材を用いたマルチリンク式に変更。完全新設計のアーム類と3Dプリンターで製作したアップライトを用いることで、45kgの軽量化を実現しているという。また、リアにはAIが開発したという3Dプリントの中空翼型アームも装備。車両ダイナミクスと空力性能の向上を図っている。

カーボンセラミックディスクを用いたブレーキ機構も刷新しており、可動式のペダルボックスを用いた専用のブレーキ・バイ・ワイヤ・システムを採用。タイヤサイズは前:285/35R20、後ろ:345/30R21で、同車専用設計の高性能スポーツタイヤ「ミシュラン・パイロットカップ スポーツ2」が装着される。

さらに、車速400km/h以上での走行も考慮して、エアロダイナミクスにも新技術を導入。車両の底部には、キャビンのすぐ後方から始まるクラッシュコンポジット製の巨大なディフューザーを新採用した。また、フロントにはヘッドランプの下に空気を送り込んでサイドエアインテークへのマスフローを高めるフライングフェンダーを、リアには低速走行時に高いダウンフォースを生み出し、減速時にはエアブレーキとしても作動する可動式のウイングを装備している。

ブガッティ・トゥールビヨンの開発は現在テスト段階に入っており、2026年の納車開始へ向けプロトタイプが走行を重ねているという。生産は「ボリード」や「W16ミストラル」と同様、仏モルスハイムの“アトリエ”(ブガッティの本社工場)にて、手作業によって行われる。生産計画台数は250台のみ。価格は380万ユーロ(約6億5000万円)からとなっている。

(webCG)