北朝鮮から韓国に再び約350個のゴミ風船－寄生虫検出との分析結果後
北朝鮮が再び韓国にゴミ風船を放った。前回の風船には寄生虫が検出され、安全上の問題が浮上している。
韓国政府は風船が大部分紙くずであり、安全上の問題はないとしている。しかし、数十個の風船から寄生虫が発見されており、検査が行われている。
一連の風船放出は朝鮮半島の南北軍事境界線での緊張を高めており、韓国は対応策を検討している。
（ブルームバーグ）： 北朝鮮はゴミをぶら下げた風船を再び韓国に向けて放った。韓国軍合同参謀本部が25日に発表した。これに先立ち、韓国政府は前回までに飛来した風船で運ばれたゴミから回虫などの寄生虫が検出されたとの分析結果を公表していた。
合同参謀本部の発表によると、24日夜から約350個の風船が飛来し、約100個が主にソウル周辺の京畿道北部と首都圏に落下した。韓国政府は国民に対し、運ばれてきた内容物に触れないよう勧告した。同本部は「中身はほとんどが紙くずで、今のところ安全上の問題はない」としている。
５月下旬以降に北朝鮮から飛ばされた1600個以上の風船のうち数十個を検査したところ、下着やネクタイ、靴下など切り刻まれたものとともに、排せつ物に付着した寄生虫が確認されたと、韓国統一省は24日に発表。その数時間後、新たな風船が飛来し始めた。
朝鮮半島の南北軍事境界線では、ここ数週間で緊張が高まっている。韓国の活動家が今月北朝鮮に風船を飛ばした後、金正恩朝鮮労働党総書記の妹である金与正党副部長は、対抗措置としてさらに風船を飛ばす可能性があると述べていた。与正氏は、軍事的緊張の緩和を目指して韓国と北朝鮮が結んだ2018年の軍事合意に基づき停止されていた、国境での拡声器による北朝鮮に向けた放送を再開しないことも韓国に求めた。南北ともこの合意の効力は停止されたとしている。
韓国は今回のゴミ風船への対応策を検討している。合同参謀本部は「わが軍の対北朝鮮心理戦放送は直ちに実施する準備ができている。戦略的・作戦的状況に応じて柔軟に実施するが、これは北朝鮮の行動次第だ」と述べた。
原題：North Korea Sends More Trash Balloons as South Detects Parasites（抜粋）
--取材協力：Seyoon Kim.
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