〔東京外為〕ドル、159円台前半=実需売りで下落(25日正午)

AI要約

25日午前の東京外国為替市場でドルの対円相場は1ドル=159円台前半に下落し、実需売りの影響を受けた。

海外市場ではドル売り・円買いが優勢で、159円台後半から始まり、中盤に一時下落した後、押し目買いで戻した。

市場では日米金利差や介入警戒感が影響し、方向感が定まらない状況が続いている。

 25日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、実需売りに押され、1ドル=159円台前半に下落した。正午現在は159円32~33銭と前日(午後5時、159円68~69銭)比36銭のドル安・円高。

 前日の海外市場では、欧州時間はドル売り・円買いが優勢となり、日本時間24日の午後7時ごろには「大口のドル売り・円買い」(外為仲介業者)とみられる動きが広がり、158円80銭台に水準を切り下げた。ただ、すぐに押し目買いが入り、159円台前半に値を戻した。米国時間は序盤から中盤にかけて159円台後半で推移した後、米長期金利の低下を背景にドル売り・円買いの流れが強まる場面があったが、その後は買い戻され、終盤は159円50~60銭台の小幅なレンジでもみ合った。

 こうした海外市場の流れを引き継ぎ、この日の東京時間は159円70銭近辺でスタート。仲値にかけては、五・十日による国内輸出企業のドル売り・円買いが強まり、159円20銭前後まで下押した。しかし、この水準では押し目を拾う動きが出て、正午に向けては159円40銭近辺で方向感が定まらない動きとなった。

 市場では「日米金利差が縮まらないとの見方から、円安地合いが続く」(資産運用会社)と見る向きが多く、「円売り安心感が広がっている」(大手証券)という。一方で160円に接近し、「介入警戒感が根強い」(先の外為仲介業者)ため、上値の重さも否めない。こうした中で、午後も方向感なくもみ合う展開を見込む向きが多くなっている。

 ユーロは朝方に比べ対円で下落、対ドルで小動き。正午現在、1ユーロ=171円06~07銭(前日午後5時、171円06~08銭)、対ドルでは1.0736~0737ドル(同1.0712~0713ドル)。