ボーイング、スピリット・エアロ買収間近か-エアバスとの協議前進

AI要約

欧州の航空機メーカー、エアバスがスピリット・エアロシステムズ・ホールディングスの一部事業を買収することで合意に近づいており、競合のボーイングに影響を与える可能性がある。

エアバスはスピリットの主要部門を買収し、小型機「A220」や先進的なワイドボディー機「A350」向けの部品を生産する施設を含む予定。

スピリットは赤字続きであり、ボーイングとの関係見直しを経て再統合が模索されている。

(ブルームバーグ): 欧州の航空機メーカー、エアバスはサプライヤーであるスピリット・エアロシステムズ・ホールディングスの一部事業を買収することで同社との合意に近づいており、競合の米ボーイングにとって、早ければ来週にもスピリットの大部分を買収する道が開かれる。

エアバスは同社小型機「A220」向けの主翼を生産している英領北アイルランド・ベルファストにあるスピリットの部門、および先進的なワイドボディー機「A350」向けに重要部品を供給する米ノースカロライナ州キンストンとフランスのサンナゼールにある工場、また主力モデル「A320」向けのスコットランドの施設を買収する見通し。協議に詳しい複数の関係者が匿名を条件に明らかにした。

最終的な条件はまだ交渉中で、内容がなお変更される可能性や、合意がまとまらないこともあり得ると、関係者は注意を促した。ロイター通信はこれより先、両社が合意に近づいていると報じたほか、航空関連ブログのエア・カレントは早ければ24日も合意が成立する可能性があると伝えた。

赤字続きのスピリットは、ボーイングが約20年前にスピンアウトした同社を買い戻すと発表して以来、エアバス関連事業の縮小を模索してきた。ボーイングは、1月に発生した「737MAX-9」旅客機の事故をきっかけに同社と最も重要なサプライヤーであるスピリットの双方での品質と製造上の欠陥が明らかになり、両社の関係見直しにつながったことを受けて、スピリットの再統合を望んでいる。

原題:Boeing-Spirit Aero Deal Nears Close as Airbus Unit Talks Advance(抜粋)

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