ヘッジファンドのアローポイント、出資者獲得-テマセク部門など

AI要約

ジョナサン・シオン氏によって設立されたヘッジファンド、アローポイント・インベストメント・パートナーズが、CPPIBとテマセクをアンカー投資家として獲得。

アローポイントはアジアに特化し、10億ドル以上の資金を投入する予定で、アジアのヘッジファンドとして史上最大級の資産額となる見込み。

アローポイントと同様にアジア市場に参入する他のヘッジファンドには、ジェイン・グローバルなどがあり、アジア市場への注目が高まっている。

(ブルームバーグ): ミレニアム・マネジメントの元アジア共同最高経営責任者(CEO)、ジョナサン・シオン氏が新たに設立したヘッジファンド、アローポイント・インベストメント・パートナーズは、カナダ年金制度投資委員会(CPPIB)とシンガポールの政府系ファンド、テマセク・ホールディングスの傘下部門を追加の出資者として獲得した。事情に詳しい関係者が明らかにした。

カナダ最大の年金基金であるCPPIBと、テマセクが全額出資するセビオラ・キャピタルは、アローポイントのファンドのアンカー投資家としてブラックストーンに加わる。非公表の情報だとして関係者が匿名を条件に述べた。

ブラックストーン、元ミレニアムのアジア幹部の新ヘッジファンド支援

関係者の1人によると、アローポイントは7月1日に取引を開始し、2カ月以内に10億ドル(約1600億円)以上の資金を投入する予定。これは、アジアの新興ヘッジファンドの設立時資産額としてで史上最大級となる。アローポイント、CPPIB、テマセクのセビオラの担当者はコメントを控えた。

複数のチームを抱える「ポッドショップ」であるアローポイントは、シンガポールと香港で合わせて50人以上の従業員で取引を開始する。半数以上が投資とトレーディングの人員だという。アローポイントは年末までに採用人数をほぼ倍の100人にする予定。何人かは来年になる可能性がある。

7月には約12の投資チームがトレーディングを開始する。残りの18チームは、前職との競業避止義務契約の関係で、後日入社する予定だという。

アローポイントは、アジア地域に特化し現地に意思決定者を擁するまれな新規参入ヘッジファンドだが、アジアのポッドショップへの新規参入は同社だけではない。ボビー・ジェイン氏のジェイン・グローバルも7月に少なくとも50億ドルで取引を開始する予定で、アジアを7つの中核事業の1つと位置付けている。

原題:Hedge Fund Arrowpoint Lures CPPIB, Temasek Unit as Anchors(抜粋)

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