【自律神経の乱れ?】ハーブティーで心身の緊張をゆるめる方法

AI要約

ハーブ療法やアロマセラピーを提唱する内科医の橋口玲子さんが、心身の疲労やストレスを解消する方法について語る。

50代以上の大人女性たちに焦点を当て、長生きの中で抱える心身の不調について指摘。

ハーブティーやアロマセラピーの活用法を紹介し、橋口さん自身も愛用するジャーマンカモミールティーの効能について説明。

【自律神経の乱れ?】ハーブティーで心身の緊張をゆるめる方法

コロナ禍を経て、日常が戻り明るい空気感に変わってきました。しかし、眠っても疲れがとれない、肩こりが続くなど、心身が張りつめている方が多いようです。ハーブ療法やアロマセラピーを提唱する内科医の橋口玲子さんに心と体をゆるめる方法を聞きました。

1954(昭和29)年、鹿児島県生まれ。東邦大学医学部卒。東邦大学医学部客員講師・薬学部非常勤講師、国際協力事業団専門家を経て、94年より「緑蔭診療所」(神奈川県南足柄市)で現代医学と漢方を併用した診療を行う。循環器専門医、認定内科医、医学博士。ハーブ療法やアロマセラピーを用いたセルフケア法も伝えている。

緑豊かな場所にある、医師・橋口玲子さんの診療所。子どもから大人まで多くの方が通う中、50代以上の大人女性たちも訪れます。

「50代以上のハルメク世代は、親に『がんばれ』『早くしなさい』と言われて育ってきた方が多い。平均寿命が延びた今、親の世代よりも老後の時間が長くなり、子どもが巣立つ時期も遅くなっています。70代で初めて孫ができる方もたくさんいますね。

体力が落ちてくる中、孫の世話などをするのが当たり前、とがんばっている方もいます。そんな状況でうつ病までいかなくても、心身の不調を抱えている方が多いと感じます」

病と診断される前の段階で、心身ともに張りつめた状態の人に、橋口さんがすすめていることの一つがハーブティー。

「“リラックスしなくては”と頭で思っても、何らかの手段がないと、ゆるめるのは難しいでしょう? 嗅覚は、脳に瞬間的に作用するので、香りをかぐのは心身をゆるめるのに効果的です」

嗅覚で察知した情報は、脳の扁桃体という場所に伝わります。

「扁桃体は、危険を察知して体を緊張させたり、逆にリラックスさせたりする司令塔のような場所。ほっとする香りをかげば、扁桃体と、扁桃体の近くにある、自律神経をコントロールする視床下部という場所にも連動します。だから、嗅覚を意識的に活用するのは、実際に効果のあるセルフケア法なのです」

橋口さん自身も愛用しているのが、ジャーマンカモミールティー。

「ハーブティーは、水に溶ける有効成分も活用できます。ジャーマンカモミールに含まれるアピゲニンという成分(フラボノイド)は、精神を安定させるマイルドな作用があって依存性もありません。

筋肉の緊張をゆるめる効果もあるので、体がこわばっていて肩が凝る方、歯を食いしばっている方などは試してみるとよいでしょう。私も仕事の合間、帰宅後などにお湯を沸かし、ハーブティーをいれて飲むのが気分転換になっています」