中小企業の8割が夏のボーナスを支給 増額の理由は?

AI要約

エン・ジャパンが中小企業の夏季賞与に関する調査結果を公表。支給予定の企業は8割超であり、増額予定の企業も4割に上ることが明らかになった。

調査結果によると、2024年の夏季賞与の支給予定企業は87%であり、支給額の増加も見込まれている。特に商社や金融・コンサル関連業種で高い支給率が報告された。

賞与支給に関する悩みや課題では、社員モチベーションへの影響や賞与の査定基準などが挙げられており、景気回復を実感する企業も一定数存在している。

中小企業の8割が夏のボーナスを支給 増額の理由は?

 人事向け情報サイト「人事のミカタ」を運営しているエン・ジャパン(東京都新宿区)は、中小企業の人事担当者を対象に「夏季賞与」について調査を実施した。夏季賞与を支給予定の企業は8割超、そのうち4割の企業が「増額予定」であることが分かった。

 2024年の夏季賞与について87%の中小企業が「支給予定」と回答した。2023年と比較すると4ポイント増加、2022年比では10ポイント増加となった。

 支給予定としている業種で、特に多かったのは「商社」「金融・コンサル関連」(いずれも100%)、「メーカー」(95%)、「サービス関連」(92%)だった。

 2023年夏季賞与と比較した支給額の変動について、43%の企業が「増額予定」と回答した。

 増額理由で最も多かったのが「ベースアップ(基本給の増加)の影響」(25%)、次いで「社員の意欲向上」(19%)、「業績が好調」「物価上昇への対応」(いずれも17%)が続いた。

 一方、2023年比で夏季賞与を減額予定としている企業は7%だった。その理由は「業績不振」が最多となり63%だった。

 賞与支給に関する悩みや課題では、「賞与の支給額による社員モチベーションへの影響」が20%で最多となった。続いて「社員への評価・賞与の査定基準への悩み」(19%)、「業績不振など、原資確保の悩み」(16%)となった。

 2023年と比較して景気の回復を実感しているかについては、「非常に感じる」「どちらかというと感じる」を合わせて29%が「感じる」と回答した。景気回復を実感している理由には、「月次売上が対前年同月比で増加しているから」「物価高騰に見合った賃金上昇があったため」などが挙げられた。

 調査は5月15日~6月10日、「人事のミカタ」を利用する従業員300人以下の企業を対象にインターネットで実施した。有効回答数は210社。