1兆ドルに迫るTSMC時価総額、ウォール街で相次ぐ目標株価上げ

AI要約

台湾半導体受託生産大手のTSMCの時価総額が1兆ドルに迫り、ウォール街で株価目標が上昇するなど、楽観的な見方が強まっている。

人工知能関連の需要増加が根底にあり、各証券会社がTSMCの利益見通しを上方修正している。

ゴールドマン・サックス・グループはTSMCのリスクリターンを高く評価し、AIの普及に伴い同社が重要な受益者であると述べている。

(ブルームバーグ): 半導体受託生産大手、台湾積体電路製造(TSMC)の時価総額が1兆ドル(約158兆円)の大台に迫る中、同社に対する強気な見方は一段と強まっている。

ウォール街では今週、同社の目標株価引き上げが相次いだ。人工知能(AI)関連の需要拡大などが背景。特にゴールドマン・サックス・グループは強気で、目標株価を19%引き上げ1160台湾ドルとした。ゴールドマンは3、5ナノメートルの半導体製造価格の伸び率を「1桁台前半」とみている。

JPモルガン・チェースはTSMCが「2024年の売上高見通しを引き上げるほか、設備投資をガイダンスのレンジ上限とする可能性がある」とし、28年までにAIが総売上高の35%に寄与すると見込む。シティグループやモルガン・スタンレーも良好な利益見通しを基に目標株価を引き上げた。

ブルース・ルー氏を含むゴールドマンのアナリストは18日のリポートで、「AIを巡る明るいセンチメントが高まるなか、TSMCのリスクリターンはさらに魅力的なものになると考えている」と述べ、「AIの急速な普及に伴い、TSMCは重要な受益者の1社だと言えよう」と続けた。

原題:TSMC Nears $1 Trillion Valuation as Target Upgrades Boost Rally

(抜粋)

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