ユニリーバのプレステージ部門CEOが退任 設立から売上高2300億円達成までの立役者

AI要約

ユニリーバは、プレステージ部門最高経営責任者(CEO)の退任を発表した。

退任の理由は自身の投資ファンドを立ち上げるためであり、後任は未定。

ユニリーバ・プレステージはM&Aを主軸に成長し、スキンケアやヘアケアブランドを展開しているが、一部アナリストからは課題も指摘されている。

ユニリーバのプレステージ部門CEOが退任 設立から売上高2300億円達成までの立役者

ユニリーバ(UNILEVER)は、ヴァシリキ・ペトルー(Vasiliki Petrou)プレステージ部門最高経営責任者(CEO)が7月末をもって退任することを発表した。後任は明かされていない。ペトルーCEOは10年前にユニリーバ・プレステージを設立し、15年に「ダーマロジカ」を推定10億ドル(約156億円)で買収。以降、M&Aを主軸にした戦略で売上高14億ユーロ(約2352億円)規模まで同部門を成長させた。現在スキンケアブランド「ダーマロジカ(DERMALOGICA)」やラグジュアリースキンケアブランド「タッチャ(TATCHA)」、高級ヘアケアブランド「K18」など11ブランドを擁する。退任の理由については「長年の夢だった自身の投資ファンドを立ち上げるため」と、ビジネスSNS「リンクトイン(LinkedIn)」でコメントした。

ユニリーバは複数の部門から成り、2023年の売上高は「ラックス(LUX)」などのパーソナルケア部門が約140億ユーロ(約2兆3520億円)、プレステージを含むビューティ&ウェルビーイング部門は約120億ユーロ(約2兆160億円)だった。ユニリーバ・プレステージは19~23年、年平均12%成長を続けるが、「ダヴ(DOVE)」や「ヴァセリン(VASELINE)」などのコンシューマープロダクトの売り上げには及ばない。一部のアナリストは、事業の大部分が北米に集中していることや、ブランドのグローバル化が遅れていることを指摘している。